http://www.h6.dion.ne.jp/~chusan55/kobore8/412myooganoyado.htmミョウガは目立つ植物ではありません。野菜としてもその存在は小さいものです。
でも、この植物を家紋としている家はたくさんあります。それは、ミョウガの発音が冥加(みょうが)に通ずるからでしょう。
冥加とは、眼に見えない神仏のご加護を知らず知らずのうちに受けることをいいます。
とくに、領地のために命をかけて戦う戦国武士たちは、戦闘で勝ち、命が残る冥加を願って、茗荷紋を好んで使用しました。
徳川家康が没して東照大権現(とうしょうだいごんげん)の神号を与えられたとき、大僧正・天海はその脇侍(きょうじ)として摩陀羅神を置いたといわれます。それで日光東照宮の神輿(みこし)には摩陀羅神の神紋・茗荷紋が付いているそうです。
このことから、大名や旗本などの諸家で、それまでの家紋をやめて茗荷紋に変えるところが増えました。初めから茗荷紋を家紋としていたのは、近江(おうみ・今の滋賀県)の稲垣氏ほか数家だけだったのが、のちには80家にもなったそうです。九州の鍋島家は元々杏葉紋(ぎょうようもん)でしたが、のちに形の似た茗荷紋も併用したと聞いています。
<ことば豆辞典> その四
【権 現】 仏が人々を救うために種々の姿をとってこの世に現われること。また、現われたその姿。
【天 海】 江戸初期の天台宗の僧。徳川家康の知遇を受けて、政務にも参画。家康の死後、東照大権現の称号を贈り、日光山改葬を主導。
【脇 侍】 仏の脇にいて衆生教化を助けるもの。仏像では、本尊の左右に置かれる像。
【杏葉紋】 アンズの葉ではなく、馬の鞍に着けるアクセサリーを図案化した器物紋。茗荷紋によく似ているが、器物紋なので葉 脈はない。
現代、掃除や洗濯などの家事・雑用を嫌う人が多いと聞きます。掃除のような単調な作業でも、そのあいだ一心に『塵を払え、塵を払え、・・・・・ 』と唱え続けて行なえば、部屋の塵とともに心の塵も払われて、悟りの境地に入れるかも知れません。そして簡単な食事でも、ミョウガを刻んで薬味として味わえば、その香気によって、知らず知らずのうちに冥加を授かるのではないでしょうか。
とのこと・・・ミョウガについて調べてみたらいろいろ知識が増えました。日光東照宮の御神輿にミョウガの家紋があるとの事はマルコも知らなかったので、今度、御神輿を見る機会があったら確認してみたいと思います。