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1 2 次> 寒い北国に茂作と己之吉(みのきち)という猟師の親子がいた。猟の途中に雪が吹雪いてきて、二人は山小屋で夜を明かすことになった。二人が寝ていると、吹雪とともに女の人が小屋に...
けちんぼな爺さん婆さんと正直なお爺さんお婆さんが隣同士だった。正月二日の夜に見る夢は正夢になると言われており、正直なお爺さんは天から福を授かる夢をみたことを、けちんぼ爺...
子どものない夫婦は、毎日水神さまに子どもを授かれるようにとお祈りしていた。するとある日、おかみさんが産気づいたが、産まれた子どもはなんとたにしだった。それでも夫婦は水神...
ある所にやさしいお爺さんお婆さんと、欲張り爺さん婆さんが隣同士で住んでいた。ある日、やさしいお爺さんのところに小犬が逃げてきた。そのあとを欲張りな爺さんが、その犬は自分...
百姓の兄弟がいた。兄は欲張りで大きな家に住み、弟は正直者だったが貧乏だった。年の暮れに、弟は米と味噌を借りに兄の家に行くが、欲張りな兄は貸してくれなかった。仕方なくとぼ...
お爺さんが柴刈りから帰る途中、子狐が木の実をとろうとしていた。お爺さんが木の実をとってやると嬉しそうにしていつまでもお爺さんの後ろ姿を見送っていた。ある日、お爺さんが町...
ものぐさなお爺さんとお婆さんが自分たちの垢を集めて人形を作ったら、その人形が動き出し、飯まで欲しがった。ある日その子が突然力試しの武者修行に行くと言い、百貫目の鉄棒を作...
ある農家にお爺さんとお婆さん、そして馬が一頭いた。この馬を狙って泥棒が忍び込み、梁の上に隠れた。同じ時に、狼も馬を狙って家に入り込んだ。お婆さんは幼い子どもを寝かしつけ...
大雨が降るとすぐに橋が流されてしまう川があった。困った村人たちは相談して橋造りの名人の大工に頼むことにした。大工が流れの速い川を眺めていると、川から鬼が現れて、目ん玉を...
昔、秋田と岩手の国境に小さな貧しい村がありました。ある寒い冬の晩、巡礼姿の母娘が村に一夜の宿を求めてやってきました。ところが、この村には「よそ者は村に泊めるな」という掟...
平泉の中尊寺から西へ半里ほどいったところに戸河内川(とかないがわ)が流れていた。ある日のこと、この戸河内川に沿って若い山伏が歩いていると、草履を川に流されて困っていた美...
昔、陸中(りくちゅう)のマタギに万治(まんじ)と磐司(ばんじ)という若者がいた。万治は名うての猟師で、山へ入れば必ず獲物を取ってきたが、一方の磐司はと言うと、山へ入って...
昔、岩手の八戸(はちのへ)あたりに八太郎沼(はちろうぬま)という、ひっそりとした沼があった。ある日の事、一人の男が八太郎沼のそばを通りかかると、淵の底から「のののののの...
むかし、和賀国(岩手県和賀郡)の赤沢山では黄金(こがね)が出ると言われており、ここに二人の男がこの話を聞いて山に入って黄金を探していた。一人は年配で、もう一人は若い男で...
むかし、ある所に《ばったり沢》というところがあった。このばったり沢には古い狐が住んでおって、通りかかる者は皆よう騙された。村の神社の別当(馬方)も、よう騙されておった。...
むかし、ある山里に仲良しの正直者夫婦が住んでいた。ある年の春、2人はフキを採りに出かけた。家の前には小川が流れており、女房は川上に、夫は川下の方へ、それぞれフキを探しに行...
昔、ある所にじい様とばあ様がおった。焚き木取りに山へ出かけたじい様が、弁当のきゃんば餅を食べようと包みを開くと、沢山の子ネズミ達がにおいにつられて集まって来た。優しいじ...
昔、一本足の高下駄を履き、松明を持ったとうせん坊という大男が村を暴れ回っていた。彼が物心付いた時すでに両親は無く、北上川上流の小さな寺に預けられていたが、大柄で頭が足り...
昔、ある家に一匹の老犬(タロウ)と猫が飼われておった。ある日家人は、一日中寝てばかりの老犬を嫌い「山に捨てるか、殺して皮を剥ぐか」と話していた。それを聞いた老犬は、同じ...
岩手県は九戸郡、九戸富士と呼ばれる階上岳のふもとに、源次と言う目はしの利く牛飼いが住んでいた。この源次が所有する大牛は体も大きく角も立派で、牛同志の角合わせでも決して負...
岩手県の大槌あたりのお話です。ある村の若者が、町へ行く途中で大槌川の橋の上で、一人の婆さまから呼び止められました。婆さまが「病気の娘の為に町で薬を買ってきてほしい」とい...
昔、あるところに太一という利かん坊だが、心優しい男の子とお祖母さんが暮らしていた。ある夜、太一は糸紡ぎをするお祖母さんに「雪が降る日には雪女が出るのは本当か」と聞いた。...
むかしあるところにタケノコを掘って暮らしている男がいた。ある日、山で立派なタケノコがたくさん取れた。山をおりようとすると不思議な老人に出会い、家に招かれご馳走になる。家...
むかしむかしあるところにお酒の大好きな男がいました。その男の主人はお侍だったので江戸へとよくお使いに行かされました。その途中に一軒の飲み屋がありました。お酒の大好きな男...
昔ある所に、足の速いのが自慢のキツネがいました。いつも「ちょっと都まで往復してきた」と言っては、足の遅いタニシをバカにしていました。そこでタニシは「そんなに足が速いのな...
昔々、村から村へ旅をしながら、手伝い仕事で生計を立てる兄弟がおりました。弟は働き者でしたが、兄は強欲な怠け者で仕事はすべて弟にやらせておったそうです。それでも弟は、たっ...
むかし、ある所におばあさんとおじいさんが住んでいた。ある雨の日、おじいさんは家の前の小さな畑のそばで、子猫が鳴いているのを見つけた。おじいさんは、子猫を家に連れて帰り、...
昔、北上市の立花という所に、久作と久助という正直者の百姓親子がいました。ある年の事、二人は苗代に種もみをまきましたが、どういうわけかどれからも芽が出ませんでした。困った...
昔、岩手の北上川の上流に光勝寺(こうしょうじ)というお寺があって、立派な和尚が住んでいました。中でも、母親と二人暮らしの幼い「おさと」は、とても和尚になついていました。...
昔々のそのまた昔、岩手県あたりの国がまだ出来上がっていなかった頃の、遠い昔の話です。この辺りに「三つ石の神」が住むようになり、気にいった三つの石の上でそのまま深い眠りに...
昔岩手でのこと、何年も日照りが続き、村人達は大変困っていた。田も畑も枯れてしまっていたが、田んぼのあぜに植えた大豆だけが村人達を飢え死にから守っていた。そんな折り戦が起...
昔、北上川には橋が一本もなかったので、向こう側へ渡るには船に乗るしかなかった。しかし、この川を船で渡ろうとすると、何もない流れの中で急に沈んでしまう事が続くようになり、...
昔、ある所に貧しい村があった。その貧しい村の中でも一番貧乏なのはおリキの家だった。おリキは死んだ亭主の仕事を継いで木こりをしていたが、おリキの一人息子、九助(きゅうすけ...
昔ある村に、心やさしい伊助が年老いた母親と住んでいた。伊助には自分勝手で意地悪く欲深な女房がいて、いつも母親に意地悪をしていた。ある日のこと、伊助がいつものように釣りに...
むかし、ある村に「赤鼻の悪衛門」と呼ばれる大層頑固者の男がおった。一方、その隣村には「青鼻の悪太郎」という、これまた大層頑固者の男がおった。両方の村人達は、それぞれこの...
昔ある山の中に、働き者の「太郎」と怠け者の「次郎」という二人の木こりが住んでいました。ある日、食べ物がなくなったので、太郎は一人で山へ猟に出かけていきました。山についた...
昔、岩手県黒岩の呉竹という所に、藤兵衛という働き者の百姓と母親が暮らしていました。藤兵衛の家の裏手には、北上川が流れていてちょうどそこは深い淵になっていたので、昔から「...
昔、ある所に大変仲の良い太郎、次郎、三郎という3人兄弟がいた。この兄弟、家が裕福なもので、もう働く年頃になっても、まだ山や川で毎日遊んでいた。そんな兄弟を見かねた親父さん...
むかし、ある山奥に、炭焼きの親子が小屋を作って、一年中炭を作って暮らしておりました。ある時、この父親が病気になってしまいました。せがれは意を決して、「薬の木」があるとい...
昔、ある山里に、妻も子供にも先立たれた一人暮らしの貧乏な爺さんがいました。爺さんは毎日二人のお墓にお参りすることだけが楽しみでした。やがて冬になり、村はすっぽりと深い雪...
民衆の笑い話(角川書店,1973年12年25日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。 昔ある所に、お爺さんとお婆さんが住んで...
昔、岩手県の立花という所に、とても仲の良い爺さんと婆さんが住んでいました。ある年の六月のこと、雨宿りのため近くの大きなサイカチの木の根元にいくと、赤ん坊が泣いていました...
昔ある村に、働くだけが全てのくそ真面目な若者がいました。死んだ父親が大酒のみの怠け者だったので、それが理由で息子は堅物になったのだろうと、村人たちは噂していました。明日...
昔、人里離れた山奥にケシ作りの長兵衛という男が住んでいた。長兵衛は、千人刈りと言われる程広い畑にケシを作って暮らしていた。しかし、こんな山奥なもので嫁のなり手もなく、そ...
まだうさぎの目が赤くなく、尻尾も長かった頃の話。ある山奥に、爺さまと孫の太郎が住んでいた。そして二人の家からほど近い笹山には、ずる賢いうさぎが住んでいた。ある日、爺さま...
昔、山深いところに吾助という獣とりの名人が、かみさんと二人で住んでいた。罠にかかった獲物を町で売って、生活の足しにしていた。ある冬の日のこと、吾助の罠に大きな女狐がかか...
昔、ある村に貧しくとも心やさしいお爺さんが一人でひっそりと暮らしていました。今日はお婆さんの命日でしたが、急な用事で出かける途中、野原の草の陰にしゃれこうべ(頭蓋骨)を...
ケラ売りじっちゃと呼ばれるおじいさんが、深い深い山奥の谷間で、ばあ様に先立たれてひとり暮しておりました。働き者のじっちゃはいつももっと奥深いマンダの森へ分け入っては、苦...
むかし、岩手県は九戸(くのへ)の江刺家岳(えさしがたけ)に1人の若者が住んでいた。この若者、ふもとに住む金持ちの乙名様(おとなさま)の牛を世話して暮らしていた。そんなある...
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