Re: さだ六とシロ

さだ六とシロ についてのコメント&レビュー投稿
秋田県の山奥の鹿角(かづの)の領に、さだ六という鉄砲打ちの名手がいた。 さだ六は、子牛ほどもある真っ白なシロという秋田犬を飼っていて、とても優秀な猟犬だった。さだ六は、...…全文を見る

Re: さだ六とシロ

投稿者:彦星 投稿日時 2021/3/28 19:38
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 1970年代(昭和55年代前後)の3人の子育て中は、夕方決まって『まんが昔ばなし』を親子5人で共に見ました。その中ので、特に面白く感動的に見ていた作品は、その後文庫本型の絵本として出版されたときには買い求め、繰り返し3人の我が子が読み回したこともあり、角はすり減り丸くなっていました。そうした作品群の中で、取り分けよく読み返していたのが、『さだ六とシロ』でした。
 ここ数年、地元の小学校で毎月定期的に〈読み聞かせ〉をする機会を持ち、『さだ六とシロ』を取り上げました。事前練習と作品研究をする中で、ハット気づかせられたことがありました。
 さだ六が、シロをつれて大雪の中を南部領の鹿角の里から三戸領の山中にへ分け入り、〈アオイノシシ〉を撃ち追撃し、洞(ほこら)で手負いの親アオイノシシと2匹の子どもを見つけ撃ち取る、一連の場面です。
  この『さだ六とシロ』は、秋田県の鹿角・大館地域の昔話が原話であることを考えると、〈アオイノシシ=青猪〉というのは誤りで、《アオジシ=青鹿》=《カモシカ》のことなければなりません。
 生態学的に見て江戸時代の秋田・青森地方に「猪」が棲息していた記録はなく、現代になって、しかも2010年以降の、球温暖化による少雪化現象になって初めて秋田県南部に猪の進出が見られるようになったに過ぎません。
 明らかに再話者の読み違いによるもので、『にほん昔話ばなし』と銘打つものであるならば、書き換えが必須と考えますが、いかがであろうか?



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