Re: 深んぼのすげがさ

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ある村に、他所から若い嫁さんがやって来た。 若い嫁は、まだ野良仕事に不慣れなため、いつも姑に小言を言われていた。それでも嫁さんは一生懸命に働いた。 やがて田植えの季節と...…全文を見る

Re: 深んぼのすげがさ

投稿者:Perenna 投稿日時 2020/10/4 2:33
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ゲストさま。

「茨城の民話」には、次のように書かれています。
「その田んぼは底なしの深い田なので、丸太を入れてその上を足をそろーっと動かして、注意深く渡りながら苗を植えなければなりません。深田は、泥田の中へ入れた丸太ん棒の上に立って、やっと胸から上が出るほどなのです。」

このような写実的な文章を読んでみると、当時の危険な深田で働いていた農家の方たちのご苦労と大変さがしのばれて、涙してしまいますね・・・

さらに、お嫁さんが深田で命を落とすところは、次のように書かれています。
「夫が用事をおえて帰って来たとき、お嫁さんはまだ帰っていませんでした。夫はお嫁さんがよろこぶからと、またいつものようにせえ風呂を沸かして待っていました。
ところが、いつになってもお嫁さんは帰って来ません。心配になってみんなで行ってみると、田んぼはほとんど植えおわり、一か所だけ植え残っているだけでした。そしてそこには、お嫁さんがいつもかぶっていた菅笠がぽっかりと浮かんでいました。
お嫁さんは、泥田の中にある丸太ん棒を足場に胸までつかって植えているうちに、目まいがしてつるりと足をすべらして、この底なし田の中へ、吸いこまれるようにずぶずぶと沈んでしまったのでしょう。」

日本人の主食は、もちろんお米です。
その大切なお米を作るために、昔の農家の人たちは、現代人には考えられないような危険な目にあったり、他人にはうかがい知ることのできない苦労や心労があったのかと思うと、なんだか泣けてきます・・・
食べ物は粗末にできない、というお考えは、まったく同感ですね!
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