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No.0047
かみなりさまとくわのき
雷さまと桑の木
高ヒット
放送回:0027-A  放送日:1976年04月10日(昭和51年04月10日)
演出:多井雲  文芸:沖島勲  美術:小関俊之  作画:菊田武勝
福島県 / 群馬県 ) 49787hit
あらすじ

幼くして父親を亡くした男の子が、母親のいいつけで茄子の苗を買ってきて植えると、苗はぐんぐん伸びて雲の上まで届いた。その茄子の木を登って雲の上に行くと、大きな屋敷があった。

そこにいたおじいさんが、毎日おいしい茄子を貰っているお礼だと言って、二人の娘に男の子をもてなさせた。そのあと、おじいさんは仕事があると言って雷様の姿になり、太鼓をたたき、娘の一人が鏡で稲妻を、もう一人が柄杓で雨をふらせた。

男の子はおもしろがって、娘から柄杓を借りて雨を降らそうとするが、雲から足を踏み外してしまった。落ちたところは桑畑で、運良く桑の木にひっかかり助かった。

それ以来、雷さまは、男の子を助けてくれたお礼に、桑の木の側には雷を落とさなくなったという。

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 5:43 )


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第3集(DVD第14巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第7巻-第035話(発刊日:1976年9月10日)/童音社BOX絵本_第07巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/二見書房まんが日本昔ばなし第5巻-第19話(発刊日:2005年12月19日)/講談社テレビ名作えほん第008巻(発刊日:1977年9月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説には地名の明記はない
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「福島県の昔ばなし」
講談社の300より書籍には地名の明記はない
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「群馬地方の昔ばなし」
このお話の評価9.0909 9.09 (投票数 11) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/8/14 5:43 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
9件表示 (全9件)
ゲスト  投稿日時 2021/1/26 15:18
じっさまと二人の娘は雷様の鬼だったとそうです。
Perenna  投稿日時 2020/11/13 23:36
この昔話とまったく同じストーリーの話が、佐々木喜善の著した「江刺郡昔話」のなかにあります。
「天上に昇って雷神の聟(むこ)とならうとした息子の話」という題名です。
「或る所に一人の息子があった。母親に言ひつかって、茄子苗を買ひに往ったところ、苗売りの爺が言ふまゝに、百文にたった一本の苗を買うて来た。」という書き出しで始まっています。
この話の話者については、「江刺郡昔話」のはしがきの中で次のように書かれています。
「此の話の大部分は、ただ一人の話手即ち米里村字人首の、浅倉利蔵と云ふ四十歳ばかりの、炭焼きを渡世として方々の山々ばかりを渉り住まって居る人の口から得た。此の人は決して偽話や作り話はせぬ。実に天才的な誠実な質の人である。」というように、佐々木喜善は話者に対してべた褒めしています。
でも、この昔話はなんとなく「ジャックと豆の木」を連想させませんか?
Perenna  投稿日時 2020/4/6 23:33
「福島の民話・第二集」(片平幸三編、未来社)には、「雷神と桑の木」という題で収録された民話があります。
ただ、このアニメのストーリーとはまったく違う内容になっています。
「伊達郡の山舟生村(現・伊達市梁川町山舟生)に、雷神をまつったほこらがあります。それにまつわるお話です」という書き出しで始まっています。
この地方の農家に、一人の若者が働いていましたが、この若者は七、八才のころに、どこからか流れてきて、この家に雇われて育ちました。
ところが、この若者はどうしたわけか、少しも雷を恐れません。
この若者が十七、八才になったある夏の日に、雇い主に申し出て、「これからわたしは雷になって天に上ります」と宣言します。
枯れ木を積んで火をたいたところ、若者はもうもうたる黒煙に乗って天に上っていきました。
村人たちはそれを見て「やはりあの若者は雷神だった」と納得し、ほこらを作って、若者をまつりました。
それを知った隣りの村に住んでいる権助という若者が「俺も天の世界を見物したい」と言って、枯れ木をたいてその煙に乗ってみたところ、昇天することができました。
権助は雷神になった若者とは友だちだったので、天上の鬼に頼んで面会を求めます。
雷神の手伝いで雲の上で水をまいていたところ、足を踏み外して下界に落ちてしまいます。
権助は、桑畑の桑の木にひっかかって一命をとりとめます。
それを天上から見ていた雷神は「これからは桑の木には、雷をおとさないようにしよう」と鬼たちに言います。
こういうわけで、桑の木には雷が落ちなくなりました。

雷と桑の木の因果話は、定番のストーリーに手を変え品を変えて、全国あちこちに分布していると思われます。
このアニメのストーリーによく似た昔話を見つけたら、また詳細をご紹介したいと思っています。
宝島  投稿日時 2019/1/11 15:33
雷と桑の木の因果関係よりも、個人的には画風と、市原悦子さん演じる坊やが冒頭で「なんてきれな空だべ…なんて…なんて…」とゆう入りの、夢のような美しさにショックを受け14巻だけ購入しました。天真爛漫な中に、亡くなった父を求めている 坊やの思いが話中でも垣間見え、ラスト、何気ない親子との会話や、ファンタジックな体験をしながらも 念頭には父への思いがあったとゆうナレーションで ふわりと閉じる。日本むかし話、お気に入りの作品は他にもありますが、この作品は特に秀でていると思います。
ゲスト  投稿日時 2016/11/11 21:46
坊や、あなたのお父さんに会えるのは
何十年後のことです。
ゲスト  投稿日時 2015/11/1 17:47
九州宮崎県の山里の話。「雷さんが桑の木に落ちたときに、桑の木がねばっこいものだから、雷さんの又に引っかかって取れなくなったそうだ。それからは雷さんは、桑の木に落ちなくなったそうだ。」 これが一番面白く、言い伝えとしての信憑性がありそうな気がする。
http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-yamaguwa.htm
ゲスト  投稿日時 2015/11/1 17:44
雷と桑の木
昔々、老夫婦と息子夫婦が野良仕事の最中、空が曇り、雷が鳴った。雷は桑の木に落ち、光とともに男の子が現われた。子供がいない息子夫婦はヒカルと名づけて育てた。十年後、ヒカルが雷様だと知り、薪を燃やして、ヒカルを天に戻してやった。その話を聞いた隣の爺さんが天に昇りヒカルとそっくりの雷様を見たのだが、足を滑らし地上へ落ちた。しかし桑の木に引っかかり助かったため、それ以来、雷の日に桑の木の枝を一、二本切っておくと災難に遭わないといわれている。
http://www.neeminna.jp/story_html/story108.html
坊屋良子  投稿日時 2015/9/14 22:15
演出の「多井雲」氏とは出崎統氏の別名だとか
さーこ  投稿日時 2013/4/12 20:55
面白いけれど、どこか切ない
物語ですよね。
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