鶴の子観音
投稿者:マルコ 投稿日時 2013/2/7 23:36
観光パンフレットに載っていた「鶴の子観音」昔ばなし
むかし、岩崎観世音のある「岩崎山」の麓には、美しい池がありました。この池の畔に大きな松の木があり、いつのころか一羽の真っ白な鶴が、この松の木に巣をつくり、たまごを生むようになりました。ある年、村の4・5人の若者が、松の木に登りたまごを全部取ってしまいました。たまごを持ち帰って、ゆでてみんなで食べようとしたその時です。白髪の老人がけむりのように現れ言いました。「真っ白な鶴は、神様です。そのたまごを食べると、おまえたちはもちろん、親・兄弟まで観音様のばちがあたり、不幸になりますぞ。それでも食いなさるか。」びっくりした若者たちは、すぐに全部たまごをもとの巣に返しました。そして岩崎山にこもって、絶食して罪の深さをざんげしました。
それから、百日目の明け方のことです。いつものように若者たちがお祈りをしていると、大きな松の木のてっぺんから、金色の観音様を背に乗せた、真っ白な鶴が突然飛び立ち、たちまち岩崎山の中腹に消えてしまいました。この話を聞いた村人たちは、山の中腹にお堂を立てて、お祀りしたとのことです。このお堂が、岩崎観世音奥の院「鶴の子観音」で、子授けの神様として有名です。