Re: お浪草
投稿者:Perenna 投稿日時 2021/9/11 0:14
この昔話は、「日本の伝説34・美濃・飛騨の伝説」(角川書店)にも紹介されています。
「ふたたび川に沿って戻り、市場という所で西から流れこむ川をのぼること三キロ、美山町の柿野に入る。この村に柿野小町といわれたお浪という娘がいた。源三という若者と好き合った仲となり、祝言の日取りも決まった。ある夜源三がお浪の家へ行くと、部屋では灯がともり物音がするので、「お浪っ」とよぶと黒い大きな蛇がかま首をもたげてとびだした。驚いた源三は夢中で家へ帰った。その日から雨が降りだし、お浪の姿が消えた。何日かたって源三の枕元へお浪がきて「あなたが恋しい気持ちは変わらないが私はあの山に住む竜の子どもを七つも産んでしまいました。前のお浪の姿では会えません。あなたとの睦まじい所を竜に見られて、やきもちを焼かれ私は奪われてしまったのです」といって姿は消えた。そんなことがあってから柿野の付近はかわいらしい白い花が咲くようになった。そしてこの花をお浪草とよぶようになった。」と書かれています。
お浪が言った「あの山」というのは、いったいどこなのでしょうかね?
アニメでは「西洞のミツボリ山」となっていますが、このように具体的に地名が書かれた文献は存在するのでしょうか?
これからもこの昔話のことは意に留めて、出典探しをしてみたいと思っています。