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No.0760
うまのしりにかけじく
馬のしりにかけじく

放送回:0477-A  放送日:1985年01月05日(昭和60年01月05日)
演出:前田康成  文芸:沖島勲  美術:青木稔  作画:前田康成
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あらすじ

昔ある村に、少し頭が足りない与之助(よのすけ)という男と、その嫁がいた。この嫁さんは村一番の美人で実家は金持ちだったが、おおらかで働き者の与之助の人柄に惚れてしまい、押しかけ女房になっていた。

ある春の日、子供が産まれた事を報告するため、与之助が初めて嫁の実家に行くことになった。嫁は与之助を心配して、「私の実家の床の間には節穴があいてるから、”そこに掛け軸を掛けたら穴が隠れて良かんべ”と言いように」と、知恵をつけてあげた。

実家に到着した与之助がお座敷に通されると、嫁から聞いてきた台詞を忘れないうちにと早々に口にした。気の利いた挨拶をした与之助に、父親はすっかり気を良くして自慢の馬を褒めてもらおうと与之助を馬小屋へ連れて行った。与之助は馬の尻を指さしながら「尻に掛け軸をかけたら尻の穴が見えなくなって良かんべ」と、無邪気に褒めた。

父親は与之助のバカさ加減にあきれたが、与之助が持ってきたボタモチを食べながら娘からの手紙を読んでいるうちに、「あれなりに正直者でよい婿かもしれない」と思い直した。その後、父親も与之助もお互いの家をいったりきたりするようになり、仲良く暮らしたという事だ。

(紅子 2011-11-9 0:31)


ナレーション市原悦子
出典栃木県の民話(偕成社刊)より
出典詳細栃木県の民話(ふるさとの民話22),日本児童文学者協会,偕成社,1980年12月,原題「馬のしりにかけじく」,再話「黒川常幸」
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※掲載情報は 2011/11/9 0:31 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
5件表示 (全5件)
(み)  投稿日時 2021/10/9 22:14
与之助って名前がまたなんとも。字面も読みにも鈍臭さが現れていてすき。
匿名希望。  投稿日時 2020/4/29 15:38
馬のケツに掛け軸を掛けるなんてありえない!(笑)
Perenna  投稿日時 2019/2/8 21:15
児童文学者の楠山正雄が編纂した「日本童話宝玉集・下巻」(大正11年)によれば、この「馬のしりにかけじく」の与之助さんと、「どっこいだんご」のたつ平さんは、どうやら同一人物だったらしいです。(コマ番号245/324)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/945588/241

「馬鹿婿 下・馬の節穴」という話では、前半が「馬のしりにかけじく」の話で、後半か「どっこいだんご」の話になっています。
こうした頭の足りない馬鹿婿さんの滑稽ばなしは、栃木県に限らず全国各地で、似たような話が伝えられているのではないでしょうか?
蝮が腹英  投稿日時 2018/4/17 17:09
この話の主人公の与之介は恐らく重度の障害者だろうな。
陸登  投稿日時 2014/3/26 10:58
確かに見たところ与之助は、ボーっとしてる様な顔をしてるなぁ・・・。
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