No.0607
ふたついけのりゅう
二ツ池の龍
高ヒット
放送回:0380-A  放送日:1983年02月19日(昭和58年02月19日)
演出:小林治  文芸:沖島勲  美術:なかちか東  作画:須田裕美子
三重県 ) 24379hit
あらすじ

むかし伊勢の二ツの池に雄龍と雌龍の夫婦がいた。

悠久の時が過ぎ、いつしか土地に人間が住み着く時代となる。雄龍は人間たちの焚く火や振る舞いが面白くなく、嵐を起こしたり雷を落したりと人間を立ち去らせようとする。しかし人間はたくましく乗り越え、雄龍もいつしか人間たちを認めたい気分になっていった。

そんなある日、人の夫婦が畑に出ていると一頭の大きな猪が作物を荒らしていた。夫は作物を守ろうと猪に打ちかかるが、歯牙にもかからない。

様子を見ていた雄龍が猪に言う。人間を認め邪魔をするのはよさぬかと。猪は聞かず、逆に人に肩入れしようという雄龍に挑みかかる。

戦いは激烈を極めた。力は龍が一枚上であったが、猪の猛進のため火が起り、二ツ池の周辺は大火事になってしまう。戦いには敗れた猪だが、その大火のため雌龍が池に閉じ込められてしまった。雄龍は雌龍を救うために大火を呑み込みはじめた。

やがて大火は引き、雌龍は天に逃れることができたが、炎を呑みつづけた雄龍はその体を炭と化し、再び起きることはなかった。 

(引用/龍学-dragonology-)


参考URL(1)
http://www.hunterslog.net/dragonology
ナレーション市原悦子
出典三重県
DVD情報DVD-BOX第9集(DVD第42巻)
場所について伊勢市楠部町156−6 松尾観音寺の二ツ池
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地図:伊勢市楠部町156−6 松尾観音寺の二ツ池
追加情報
講談社の300より書籍によると「三重県のお話」
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※掲載情報は 2011/2/17 2:49 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
4件表示 (全4件)
ゲスト  投稿日時 2020/7/11 21:27
動物、人間、更には龍や神類の類などそれぞれにはそれぞれの事情がある。
一義的にどちらが正しくどちらが悪と線引きすることはできない。
そのため、お互いに折り合いを付けて双方が共に生きる道を探していく必要がある(これは映画「もののけ姫」にも通じる考えである)。
そしてこの話の猪のように、相手を認められず排斥しようとしたり利益を独占したりしようとすると必ず争いが生じ、互いにとって悲惨な結果を生じうるのである。

共存精神について考えさせられる良いお話であった。
二ツ池の龍  投稿日時 2016/2/14 19:59
三重のむかしばなし 二ッ池の龍
https://www.kankomie.or.jp/mMukashi/detail/mukashi5_oto.html 
二ツ池の龍  投稿日時 2016/2/13 18:00
龍神伝説が残る最古の厄除観音 龍池山 松尾観音寺(三重県伊勢市楠部町松尾山)
約1300年前の奈良時代始め(712年)当時の高僧「行基」が伊勢神宮参拝の折、この松尾山に雄・雌の龍が住むと伝えられる池が有ることを知り、その池のほとりに自ら観音様を刻み、寺を創建したと伝えられております。霊験あらたかなご本尊『十一面観世音菩薩』と脇仕の『地蔵菩薩』『毘沙門天』と龍神伝説に因み、「災難除け」「縁結び」などにたいへんご利益があるとされ、たくさんの参拝者が訪れます。
龍池山 松尾観音寺ホームページhttp://matsuokannonji.com/
ゲスト  投稿日時 2014/10/13 22:08
真のヒーローは、誰にも知られること無く偉業を成し遂げ、またひっそりと去るとはよく言ったもんだ
(話が残ってる以上誰かが見てたんだろうけど)
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