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No.0046
こたろうとははりゅう
小太郎と母龍
高ヒット
放送回:0026-B  放送日:1976年04月03日(昭和51年04月03日)
演出:樋口雅一  文芸:沖島勲  美術:小関俊一(サキスタジオ)  作画:高橋信也
写真あり / 長野県 ) 106241hit
あらすじ

太古の昔、人々が信濃に住み始め、開拓に汗を流していた。

ここに、人々を束ねる若くてたくましい長(おさ)がいた。さて、長のもとに夜な夜な一人の女が通うようになるが、女の素性はわからなかった。ある夜、長は別れ際に糸の付いた針を女の服の裾に刺した。翌日、糸をたどればそれは山中の岩屋まで続いていた。女の正体は龍の化身だったのだ。正体を知られると女はそれっきり男のところには現れず、やがて長も死んでしまう。

ある日、産川(うぶがわ)から赤ん坊が流れてきたのをお婆さんが拾い上げ、小太郎と名前を付ける。小太郎が成長してしばらくすると、婆さんもまた病で亡くなってしまう。一人ぼっちになってしまった小太郎は、昔お婆さんが「お前は千曲(ちくま)の湖に住む龍の子どもに違いない」と言っていたことを思いだした。

そこで小太郎は、千曲の湖のたもとに行く。湖に向かって「おっかあ」と叫ぶと、湖面に一人の女が現れた。小太郎はこの湖を田んぼにして、百姓の役に立ちたいと申し出る。母親はこの湖が無いと生きてはいけないが、お前の望みを叶えるためにこの地を後にすると決心する。

そして母龍は体当たりで山を切り崩し、湖の水を流して土地を切り開いた。その後、母龍と小太郎はどこかへと姿を消してしまった。 

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 5:44 )


参考URL(1)
http://www.hrr.mlit.go.jp/omachi
ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第1集(DVD第5巻)
VHS情報VHS-BOX第3集(VHS第29巻)
現地・関連お話に関する現地関連情報はこちら
場所について龍神湖(長野県大町市平字)
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地図:龍神湖(長野県大町市平字)
追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第7巻-第032話(発刊日:1976年9月10日)/童音社BOX絵本_第34巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート1-第034巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第13巻-第51話(発刊日:2006年8月8日)/講談社テレビ名作えほん第004巻(発刊日:1977年8月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「長野地方の昔ばなし」
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「長野県の昔ばなし」
講談社の300より書籍によると「長野県のお話」
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「長野地方の昔ばなし」
このお話の評価7.3333 7.33 (投票数 9) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/8/14 5:44 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
9件表示 (全9件)
Perenna  投稿日時 2020/12/11 0:40
この昔話の出典は、角川書店の「民衆の英雄・日本の民話4」に収録されている「小泉小太郎と母竜」ではないでしょうか?
アニメでは「太陽の王子ホルスの大冒険」の主人公のホルスみたいな、たくましくて凛々しい感じの少年に描かれています。
ですが、民話のほうでの小太郎は、オープニング映像で描かれているような、幼い童形のままの少年だったらしいです。
「小太郎は大飯ぐらいのなまけ者だった。飯はよけいに食うが少しも育たず、赤子のままの姿で六年たち七年が過ぎた。小男ではあったが人並みにものもしゃべれば、立って歩くこともできるのに、どうしたことか食っては眠り、食っては眠り、いっこうに野らへ出るけはいもない。そこで村人たちは小太郎のことを“ものぐさ小太郎”と呼ぶようになった。」と書かれています。
小太郎が育ての親の婆さんに死なれて(たきぎの結び縄をうっかりといて、空へはじき飛ばされて死亡した!)独り立ちしたのは十六歳のときですが、おそらく同年齢の子供よりも成長が遅れ、ずっと幼く見えたのではないでしょうか?
オープニングのアニメで描かれている赤いちゃんちゃんこを着て、デンデン太鼓を持った男の子こそ、小太郎の真の姿だったのではないかと思ってしまいますね。
はなののののはな  投稿日時 2018/8/8 14:07
児童文学の(龍のこたろう)を思い出しました。きっと一部、児童文学の方のモトネタになっているのでしょう。
龍の慈悲が美しいお話だと思います。
美しいお母さんです。
どこかに姿を消してしまった…。
けして解明されない自然の神秘と繋がっているような気がします。
化け猫  投稿日時 2017/10/4 21:54
龍神湖の形、タツノオトシゴのシルエットになってると思う!(゜ロ゜)
ゲスト  投稿日時 2017/6/22 18:57
1976年なのにモノクロとは!普通はモノクロが1970年までなのに!
ゲスト  投稿日時 2017/6/21 19:59
このお話は珍しく冒頭がモノクロで、長が死んだ後からカラーになった。
ゲスト  投稿日時 2017/3/25 3:21 | 最終変更
これはどちらかと言うとその土地の由来を表したタイプでしょう。
前半は古事記や日本書記に同じ話がありますし、後半はその土地の成り立ち。
神様と結婚するって、主人公がただの人間ではなく、神の力を持ったカリスマであるという証明であることが多いです。(戦国武将がうちは源氏の末裔じゃー!由緒正しい家柄なんじゃー!って言うのと同じ。)
そんな半神が開拓した土地のだから、村や田んぼを大事にしようねって子供たちに教えるための話だと思うのですが…どうでしょうか?
ゲスト  投稿日時 2015/8/27 0:49
2年も前のコメントに突っ込むのもアレだが、
いくら何でも下衆の勘ぐり過ぎる。というかそういう話がどこからきたんだ?
古今東西異種婚姻譚なんて腐るほどあるし、正体知られたら黙って消えるのもテンプレ中のテンプレだろ
母親になんかつらい思い出でもあるのかと下衆の勘ぐりをしてみる
ラメント  投稿日時 2013/4/2 22:42
母龍の女は人間の男(小太郎の実父)に正体を知られてしまい、
口封じの為に男を亡き者にしたのです。

小太郎が捨てられた理由は・・。
母龍は人間の男と関係を持った上、子供を妊娠したことで
神々の反感を買いました。
出産することは許すが一緒に住むことは禁じられ
母龍は誰か良い人に子供を育ててくれることを
願いながら泣く泣く捨てたのです。
のちに小太郎は母龍と再会しますが、
小太郎を待っているのは窮屈な日々でしょう。
新たな湖沼で水神になるのでしょうが
人間の姿で勝手に動き回ることも、
関係を持つことも許されない、
同じ場所に永久に留まらねばいけないなど
母龍の過去の身勝手な行動が原因で
小太郎は母龍と窮屈な辛い日々を送るのです・・。
もとち  投稿日時 2012/9/5 13:27
長野県の松本平に伝わる「泉小太郎」の民話ですね。塩田平では「小泉小太郎」といい独鈷山が舞台です。独鈷山は別所温泉の南にある信州の妙義山と呼ばれる名峰で、オープニング映像になった割にはあっさりした展開すぎますね。
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