昔、飛騨の山奥に住んでいた佐吉という彫り物の上手な男が、腕試しの旅に出かけました。
旅の途中に泊まった宿屋の主人は、佐吉の腕前にたいへん感心して、彫り物の名人である左甚五郎(ひだりじんごろう)に佐吉の事を紹介しました。 腕を見込まれた佐吉は、さっそく日光東照宮の山門のネコを彫ることになりました。
やがて日光東照宮の仕事も終わり、甚五郎や他の弟子たちとともに、おいしい酒やご馳走で祝賀会を開きました。 夜中みんなが酔っ払って寝込んでいる間に、佐吉の彫ったネコが抜け出してご馳走を食い荒らしてしまいました。
それに気づいた甚五郎は、ネコがもう抜け出す事がないようにネコの目にノミを打ち込んで、目を閉じさせました。そして佐吉を彫り物の真の名人と認め、「飛騨の甚五郎」という名前を与えました。この猫は、「日光東照宮の眠り猫」として評判になりました。
(紅子 2011-11-26 3:23)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | 岐阜県白川町 |
DVD情報 | DVD-BOX第7集(DVD第35巻) |
場所について | 眠り猫(日光東照宮) |
本の情報 | 国際情報社BOX絵本パート2-第082巻(発刊日:1980年かも) |
講談社の300より | 書籍によると「岐阜県のお話」 |
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