韓国民話 不思議なねずみ
むかしむかし。
あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんが昼寝をしてしまったので、おばあさんが布団をかけてあげようとすると、
おじいさんの着物の胸元に小さなねずみがいます。
「あらあら。こんなところにねずみが?」
とってもかわいい、ちいさなちいさな白いねずみです。
あんまり可愛いので、おばあさんがじっと見ていると、小さなねずみはおじいさんの着物から出たり入ったりしていましたが、やがて窓の方に走っていきました。
そして壁の穴から家の外に出て行きました。
「これこれ。どこに行くんじゃ?」
おばあさんは追いかけてみることにしました。
すると、ねずみ裏手の小川が渡れずに、うろうろしています。
おばあさんは家から「ものさし」を持ってきて、小川に橋をかけ、ねずみを渡してあげました。
ねずみはさらに、どんどん、どんどん、進んでいきます。
そして裏庭の土手までくると、そこにあった小さな穴に入っていきました。
おばあさんが見ていると、ねずみはしばらくすると穴からひょっこり。
そして、来た道をもどると、また家の中に入り、ねずみはおじいさんの着物の胸元へ。
ちょうどそのとき、おじいさんが目を覚ましました。
「ふわぁ。よく寝た。ばあさんや。わしゃ、不思議な夢を見たよ。」
「どんな夢ですか?」
「わしゃ、小さなねずみになって、裏庭に行くんじゃ。ものさしの橋で小川を渡り、土手の穴に入ったんじゃ。」
「それは面白い夢ですね」
「うんうん。それがな、穴の中には大判小判がぎっしりなんじゃよ」
おばあさんはびっくりして、おじいさんの着物から出てきた、小さな白いねずみの話をしました。
「ねずみ?そんなものは居ないぞ?はて、ばあさんも夢をみてたのか」
「そうかもしれませんね」
2人は笑いながら、裏庭に行ってみました。
するとおじいさんは驚いたような顔をしてこう言いました。
「ここじゃここじゃ!この穴の中に、大判小判がぎっしりなんじゃよ」
半信半疑でふたりがその穴を掘ってみると。。。
なんと!本当に大判、小判がぎっしりつまったつぼが出てきたのです。
おじいさんとおばあさんは大喜び。
そして、そのおかげで、いつまでも幸せに暮らしたということです。
http://blogs.yahoo.co.jp/kicyomu_0401/3645821.html