カンボジア民話 細かい女は破壊女
昔々、ある所に1組の夫婦がいました。 夫は毎日開墾に出かけていました。 ある時、開墾している時にチュレイの木を見つけ、恐怖を感じました。 すると、白ねずみの王がやって来て、森を開墾している男に
「チュレイの木は切らないでください。 きらないでいてくれたら毎日金塊を1つ差しあげましょう。」
と懇願しました。 男はそれを了承して、チュレイの木を切らないでおきました。 白ねずみの王は毎日その男に金塊を渡していました。 男は金を手に入れると、毎日妻に渡していました。 妻が
「どこで金を手に入れたの?」
と尋ねると、夫は
「そんなこと知らなくていいんだ。 とっておけよ。」
と答えました。 妻は
「教えてくれないなら、役所に訴えるからね。 それとも王様に王様の財産を盗んでいると言おうか?」
と言いました。 男は妻がそう言うのを聞いて怖くなり、白ねずみの王が渡してくれていることを妻に話しました。 妻はそれを知り
「そのねずみの策にやられているわよ。 チュレイの木を切ったら、金塊はもっとたくさん手に入れられるわよ。 白ねずみの王はそのチュレイの木から金を持って来ているんでしょ。」
と夫に言いました。 夫は妻の言うことを聞いてそれを信じました。 朝になって、チュレイの木を根こそぎ切ってしまいました。 ところが、どこにも金塊は見つかりませんでした。 白ねずみの王はチュレイの木のところから逃げ去ってしまいました。 夜になって、白ねずみの王は仲間を連れて男の家に忍び込み、金を全て持ち去ってしまいました。
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