ねこじやおどり
月夜の晩にお寺の後ろの墓所で何か騒ぐ音が聞こえると村で評判になったころ、魚屋の一歳になる娘の着物が朝になると濡れていた。魚屋の兄が着物の番をしていると夜中に魚屋の古猫のミケが人間に化け、娘の着物を着てお寺の墓所に行った。そこには二つ三つになる男女の着物をきた化け猫達が八匹も居た。どの猫も下駄を履き、手ぬぐいを被り「ねこじゃ、ねこじゃ・・・」と、手拍子足拍子で踊りだした。朝になると、猫は元の猫の姿で知らぬふりをしていた。
鹿角郡八幡平村
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