Re: かせぎめ

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八丈島のある村に、おじいさんとおばあさんの夫婦が住んでいました。 ある日、家の戸をとんとんと叩く者がありました。応対してみるとこれが見かけた事の無い若い男で、「山中で道...…全文を見る

Re: かせぎめ

投稿者:Perenna 投稿日時 2020/4/4 3:46
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>行きずりの娘さま。

「カマキリの若者が正体を知らない娘に惚れられて結婚したら・・・」というのは夢があって、いろんな想像力であれこれと結末を考えてしまうと思います。
ですが、昔話の世界では、そんなに単純に都合よく話は展開しないものなんですよね(笑)
先日まで未来社の「京都の民話」を読んでいました。
大江山の酒呑童子が、なぜ鬼になったのか?という昔話が書かれていました。
「酒呑童子はもともと、若くて凛々しい僧侶でしたが、ある娘に惚れられて道ならぬ恋に落ちたそうです。
しかし僧侶の身ですので、まわりの人たちから二人の男女は引き離され、娘は悲しみのあまり池に身を投げて自殺してしまいます。
僧侶は娘の死を嘆いて自殺しようとしましたが思いとどまり、あちこちの山岳で厳しい修行を重ねるうちに、いつしか鬼のような形相と体格になってしまいました。
大江山に修行に行ったさいに、たまたま通りかかった村の娘が初恋の女性と似ていたことから思わずさらって来てしまい、それから女人を食らう酒呑童子と化してしまったそうです。」

また「京都の民話」には、よく働いて老夫婦を養っている天女の話も書かれています。
「天から降りてきて水浴びをしていた天女は、羽衣を老夫婦に隠されてしまい、天に帰れなくなってしまいます。
天女はしかたなく、老夫婦の娘として生活することになります。
天女は一生懸命、老夫婦に親孝行をしたので、一家は大金持ちになります。
すると老夫婦は、急に態度を改めて天女を邪険に扱い、さっさと出ていけ!と家から追い出してしまいます。
天女は羽衣がないので天にも帰ることができず、泣く泣くあちこちを転々としましたが、いちばん長くとどまっていた土地に今では神社が建てられているそうです。」

たぶん八丈島のこのカマキリも、老夫婦のところにいつまでも留まっていたら、あまりいい結末を迎えることはできなかったのではないでしょうか?
せっかくの夢を壊してしまうようで残念なのですが、昔話って、そういう理不尽で残酷なものが多いんじゃないかと思ったりもします。
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