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No.0447
どっこいだんご
どっこいだんご
高ヒット
放送回:0280-A  放送日:1981年03月14日(昭和56年03月14日)
演出:やすみ哲夫  文芸:久貴千賀子  美術:あかばんてん  作画:岩崎治彦
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あらすじ

昔ある村に、たつ平というのんき者の若者が一人で暮らしていました。頭がぼんやりしているたつ平は、米の作り方も覚えられず、いくつになっても百姓仕事もろくにできない男でした。心配した村人たちは、八方手を尽くして働き者で頭のいい良い嫁を世話してあげました。

そのうち、春のお彼岸になり、たつ平は一人で嫁の里の仏さまにお参りにでかけました。嫁の機転でどうにか道にも迷わず、無事隣村の嫁の実家へたどり着き、団子をご馳走になりました。初めて食べる団子の美味しさに驚いたたつ平は、さっそく家に帰って嫁に作ってもらおうと、道中忘れないように「だんご、だんご」と言いながら家路を急ぎました。

もうすぐわが家へ帰りつく所で、庄屋さんと出会い頭でぶつかってしまい、庄屋さんが溝にお尻を突っ込んでしまいました。たつ平は庄屋さんを起そうと「どっこいしょ!」と掛け声をかけたはずみで、団子の事はすっかり忘れてしまいました。

家に帰り着いたたつ平は、嫁の顔を見るなり「どっこいしょ、を作ってけろ!」と言いますが、もちろん嫁には何の事だかさっぱりわかりません。ついには、やけをおこして大暴れした際に、棚から桶が落ちてきて嫁の頭にぶつかりました。

嫁が「あいたたた、大きな団子みたいなコブができてしまった」と言うと、たつ平は「そうだ!団子だ、団子を作ってくれ」と大声で叫びました。

それからの二人は、団子の原材料のお米を作るために、田んぼを耕すようになりました。おかげで二人の暮らしは豊かになり、二人は末永く幸せに暮らしたという事です。

(紅子 2012-3-23 2:37)


ナレーション市原悦子
出典栃木県烏山町
DVD情報DVD-BOX第7集(DVD第33巻)
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追加情報
本の情報講談社テレビ名作えほん第047巻(発刊日:1981年5月)
講談社の300より書籍によると「栃木県のお話」
このお話の評価5.9091 5.91 (投票数 11) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/3/23 2:37 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2021/1/25 7:33
たつ平は呑気で馬鹿、嫁さんは働き者。
ゲスト  投稿日時 2019/11/23 19:05
無理くりハッピーエンドにした感がいなめないですね。
「そうだ、団子だ!」でおしまいにした方がスッキリする。
Perenna  投稿日時 2019/1/31 19:57
この昔話は「炉辺夜話:東北の昔ばなし」(昭和18年)という本にも、「どつこいが喰ひたい バカ婿の失敗ばなし」という題で収録されています。(コマ番号9/83)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1451358/9

「脳味噌の足りない男がお嫁さんを貰つた、村の人達はその男をバカ婿と呼んだ。」という書き出しで始まっています。

また、大正14年に出版された「小学校に入る迄の子供に聞かせる話」にも、「馬鹿婿サン どつこいしよ」という題で収録されています。(コマ番号24/266)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1017008/24

こうした昔話は、栃木県烏山や栗山だけに限らず、全国各地で似たような話が手を変え品を変えて伝承されているのではないでしょうか?
ゲスト  投稿日時 2018/3/17 18:46
大分県の吉四六さんにも全く同じエピソードがあるけど、あっちは最後に癇癪おこした吉四六が嫁を殴って「こんな団子みたいなコブできて・・・」「それだ!」というどうしようもない話。
虫  投稿日時 2017/7/22 7:10
私はADHDですけど、この話のたっぺいよりはましだと思っています。あと、この話面白いのに、何で再放送されなかったのでしょう?
愛善院  投稿日時 2016/8/29 23:45
日本人は、平仮名を読み書きできるようになるまで、どれくらい練習が必要であったかというのを安易に忘れるものでございまして、というのも、たいがい物心がつくまえにその練習をさせられているので、努力としての実感がないらしい、もはや息をするかのように(息をするのだって練習は要るのですが)文字を読み書きできてしまう。しかし、今の時代の当たり前が、昔ばなしの当たり前として通用しうるか、という問題がありますね。もし、たつ平にメモができるくらいの能力があるならば、寺の坊さんになっているか、江戸に登って番頭さんくらいにはなれていたでしょう。文字の読み書きというのは、当時の農村では超高学歴でありましょうね。
リクート  投稿日時 2014/8/15 0:28
たっ平の奴『おら面倒なことは、覚えられんのじゃ今のまんまでええ』とか言うけど、それは、彼の頭が悪いから、あんなことを言ったんですよ。ぼくは、そんな彼の気持ちがよく分かります。
マスター  投稿日時 2014/3/26 11:04
あいつ、頭が弱いとか言ってたけど、それは馬鹿という意味だぞ、それに覚えられないんならメモとか採ったらいいじゃねえか。
ゲスト  投稿日時 2013/8/5 1:11
未来社の日向野徳久さんの本や栃木県教育委員会出版の栃木の民話の本だと、「栃木県鳥山」ではなくて、栃木県栗山町になってました。

その場合「どっこいだんこ」ではなくて「栗山の馬鹿婿様」というタイトルになっていました。
マルコは栃木県民を長いことやっていますが、「栃木県鳥山」で「どっこいだんご」と同じような話を聴いたこともなければ、本で読んだこともないので、「栗山の馬鹿婿様」が「どっこいだんご」ではないかと思ったのです!!
beniko  投稿日時 2013/8/4 23:24
どっこいだんごのアニメタイトルには、「栃木県鳥山」と明記がありますが、それが間違っているという事でしょうか?
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