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No.0294
おおけやきのてんぐ
大けやきの天狗

放送回:0183-A  放送日:1979年04月28日(昭和54年04月28日)
演出:青木久利  文芸:沖島勲  美術:喜田川まさゆき  作画:青木久利
要調査 / 石川県 ) 13070hit
あらすじ

未見アニメの出典元調査を、araya氏が行いました。あくまで予測ですが調査した内容をこちらにも記載しておきます。

予測出典元:
『加賀・能登の民話』(清酒時男,未来社)「大欅の天狗」 かもしれない。

お話の概要:
徳田の飯川の道の傍らに大きなケヤキがあり、酒好きの天狗が住んでいた。隠れ蓑も金もなく、自慢の鼻しかない。仕方なく酒屋に行き「わしの鼻は千里鼻じゃ。五年先も見通す」と言い…。

( 調査した人:araya 調査日 2012年1月8日 23:01 )


ナレーション未見のため不明
出典クレジット不明
出典詳細『加賀・能登の民話』(清酒時男,未来社)かもしれない
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追加情報
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
4件表示 (全4件)
ゲスト  投稿日時 2019/6/7 18:27
むかし、飯川の大けやきの前に、
大きな造り酒屋があった。
ある時、その店へ、この辺りでは
あまり見かけない、白髪で白い長い
ひげをはやした老人が、酒を買いに
来た。
その老人が差し出した器は、一合か、せいぜい二合ぐらいしか入らないような小さな徳
利でした。その上、口は、針で突いたほどの穴しか開いていなかった。それなのに、老人
は、「この徳利に、酒を一升入れてくれ。」と言った。店の人は、あきれて「そんなちんこ
い徳利に、一升は入らないし、だいいち、こんなちょんこい穴に、酒も水も入らない。」と
言ったが、老人は、「入るか入らないか、とにかく入れてみてくれ。」の一点張りだった。
しばらく、押し問答をしていたが、店の人は、だんだん腹が立ってきた。しかし、老人
は、「もし、入らなくても、お金はちゃんと払う。」と言うので、店の人は、しぶしぶなが
ら、じょうごを適当にあてて、一升ますに、酒をなみなみとつぎ、静かに傾けた。すると、
不思議なことに、酒は、一滴も漏れずに、見事に針の穴ほどの徳利の口に吸い込まれてい
った。見ている一同は、ただ驚いているだけだった。
老人が出ていくと、一同は話し合って、あの老人は、いったいどこの誰かを調べてみよ
うということになった。店の使用人の一人が、老人の後をつけた。
老人は、知ってか知らずでか、急ぐでもなく、ゆっくりでもなく、不思議な足どりで歩
いていく。だいぶん歩いた頃、使用人が、ふと気づくと、なんと店の前に来ていた。おそ
らく、飯川の村を一周したのだろう。
やがて、老人は、うしろを振り向くと、にっこり笑って、大けやきの中へスーと消えて
いった。
これを見た使用人と店の人たちは、「これこそ、噂の大けやきの天狗さんにちがいない。」
ということになり、それから後は、村中の人たちが、大けやきも天狗さんも大事にするよ
うになったという。
ゲスト  投稿日時 2019/6/7 12:22
大欅の天狗で検索すると飯川(いがわ)の欅って欅と呑兵衛な天狗の物語が出ますね
愛善院  投稿日時 2016/8/5 13:44
「念仏天狗」と勘違いしていたかもしれません。
愛善院  投稿日時 2016/8/5 13:34
アニメ放送版は精密な記憶があいまいですが、普段、語り部として皆さまにお聞かせするのは、以下のような話です。

おおけやきに子供が集まって遊んでいる。それを眺めるのが好きな天狗がけやきの天辺にいた。
天狗には憂えがあった。夕方までは楽しく遊んでいる子供たちだが、やがて日が落ちて家に帰ると、毎晩どの家も夫婦げんかがはじまるのだった。
当地はカカアの気が強いという。どの夫婦も、きっかけは些細なことだが、やがては怒鳴りあいになって、おおけやきまで聞こえるのだ。
「ようも飽きずに毎晩やりあうもんじゃ、あれでは子供たちが肩身がせまかろうに、かわいそうじゃ、かわいそうじゃ」
そこで天狗は奮起して、けやきからハタハタと羽ばたいて村まで降りてくると、姿を人の目には見えぬように消して、家々をめぐる。して、どうするかといえば、喧嘩の真っ最中にお仏壇のお鈴をちーん、、。
夜もふけて、騒がしいものといえば夫婦げんかの声ばかりのなかを、涼やかに鈴の音がしたもので、夫婦ははったと黙りこむ。
「なんじゃ、いまのは」
「子供らがいたずらしたんぶえか」
もちろん、仏壇には誰もいない。
はて子供らは、と見れば、夜露の降りるなか、兄弟なり姉妹なり、けんかが早く終わるよう祈るようにして、戸口の外で眠りこけていた。
そんなことが何軒も何軒も、何日も何日も続いた。
村のものは、
「ご先祖からケンカを仲裁されてるだ」
と噂しあい、だんだんと夫婦げんかが減っていった。
しかしケンカのタネなどいたるところにあるもの。
「さて、今夜もはじまったか、やれ子供らがかわいそうじゃ」
天狗も毎晩あっちへこっちへと飛び回るので、姿を消す神通力か少し衰えた。ケンカもたけなわのころ、ちーん、と鳴らして立ち去るときに、月が射し込んで、障子にその姿が映ってしまった。
ぎょっと見る夫婦、障子には人の影とは思えぬほどの、長い長い鼻が、。
「おおけやきの天狗じや、天狗がケンカを止めにきとったんじゃ」
以来、その村では夫婦げんかはなくなったという。
子供たちも皆にこにこと、そしてたまさか、けやきの木に元気に遊びにくるのだった。
「天狗さん、ありがとう」
と。
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