トップページ >  お話データベース >  東北地方 >  貧乏神と福の神
No.0027
びんぼうがみとふくのかみ
貧乏神と福の神
高ヒット
放送回:0014-A  放送日:1976年01月10日(昭和51年01月10日)
演出:近藤英輔  文芸:沖島勲  美術:宮野隆(スタジオユニ)※備考参照  作画:小島秀人
東北地方 ) 119402hit
あらすじ

ものすごく貧乏な男がいたが、それは家に貧乏神が住んでいたからだった。その暮らしを見かねた村の人たちが、その男に嫁を世話してやった。嫁はとても働き者で朝から晩まで良く働いた。それにつられて男もせっせと働いたので、貧乏神はだんだん居づらくなってきた。

ある年の大晦日、夫婦が年越しの支度も済ませて正月を迎えようとしていると、天井裏から泣き声が聞こえる。見てみると貧乏神が泣いていて、明日福の神がやってくるので、それまでに家を出なくてはならないと言う。

やさしい夫婦は貧乏神にずっといても良いというので、貧乏神は今度は嬉しくて泣いた。除夜の鐘がなり、福の神がやってくるなり、貧乏神を力ずくで追い出しにかかった。貧乏神と福の神の押し合いになり、貧乏神が押されていると夫婦がこれを助けて福の神を家の外に追い出した。

驚いたのは福の神。自分は歓迎されるものとばかり思っていたので、呆然としてしまった。しばらく考えていたが、首をひねりながらもと来た道を帰っていった。その後、貧乏神の住むこの家は金持ちにはならなかったが、それでも結構幸せに暮らしたとさ。

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 5:59 )


ナレーション市原悦子
出典(表記なし)
備考狢工房様のクレジット情報による
DVD情報DVD-BOX第6集(DVD第27巻)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第2巻-第007話(発刊日:1976年5月31日)/童音社BOX絵本_第42巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/二見書房まんが日本昔ばなし第2巻-第06話(発刊日:2005年10月17日)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第14巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第016巻(発刊日:1977年12月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「東北地方の昔ばなし」
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「東北地方の昔ばなし」
講談社のデラックス版絵本より昔ばなしには、貧しくとも正直で勤勉な人間はいつかは報われるという話が多く見られますが、いっそのこと貧乏神と仲良く暮らそうじゃないかという話もよく語られてきました。骨惜しみせずに汗水流して働けば必ず暮らしは楽になるに違いないという願望と、さりながら、働いても働いてもすこしも楽にならないという現実とのはざまから、二つのタイプの話ができたのでしょう。本来なら待ち望んでいた福の神なのに、貧乏神に力を貸して福の神を追い出してしまうとは…。貧乏を笑い飛ばし自らを励ます、生きるたくましさを感じらせられます。(東北地方の昔ばなし)
講談社の300より書籍には地名の明記はない
このお話の評価9.4615 9.46 (投票数 39) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/8/14 6:00 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 29  件):   <前  1 ..  4  5  6  7  8  9  10  .. 29  次>  
コメント一覧
10件表示 (全14件)
日清皿太夫  投稿日時 2021/10/21 0:16
 市原悦子さんが2014年10月22日にTBSラジオ『たまむすび』に出演した際思い出の一本に挙げたのが本作。役作りのために「貧乏夫婦が栄養失調でフラフラ」なんてところも正確に読み取っていた!
ゲスト  投稿日時 2021/2/22 18:36
汚ないじっさま(じっちゃ)は福の神が押し合いして、貧乏神が負けないように応援さしたのは兄やんと嫁はん。
ゲスト  投稿日時 2021/1/25 14:47
貧乏神という汚ないじっさま(じっちゃ)は餅を食べて酒を飲んで、福の神が来る前に相撲を取るのが愉快。
Perenna  投稿日時 2020/12/8 23:05
この昔話の出典は、角川書店の「神々の物語・日本の民話3」なのではないでしょうか?
「むかしむかし、ある村さ、貧乏な兄さんがいたと。おとうにもおかあにも死に別れてから、でっかいぶっこわれ家(や)にたったひとりで住んでいたが、ある年、嫁こもらったど。まあ、めんごい嫁こであったから、村の人も喜んで、めでたいめでたいといって祝ったと。ところがこの家にはずうっとむかしから、貧乏神が住みついていたわけだ。」という書き出しで始まっています。
福の神と貧乏神が相撲をとって、貧乏神が福の神を投げ飛ばしたあと、福の神の持っていた打ち出の小槌を手に入れます。
貧乏神は打ち出の小槌を振って、米や味噌、小判などを出しているうちに、すっかり福の神に変身していました。
それからそろって、いいお正月を祝い、福の神になった貧乏神は、そこの家でずうって暮らして、家はますます栄えたということだ、というオチで終わっています。
アニメでは「金持ちにはならなかった」という結末で終わっていますので、ひょっとしたら別の原作があるのかもしれませんね。
リピーター  投稿日時 2020/8/15 8:30
貧乏神は、屋根裏にいて福の神は、打ち出の小槌を持っていると言う昔ながらのイメージです。
TUTAYAで無料の1本のDVDで「日本昔ばなし27」を借りて昔テレビで放送してたのを久々に見ました。
ゲスト  投稿日時 2020/4/27 14:55
貧乏神というのは汚ないじっさま(じっちゃ)の事だよ。
ゲスト  投稿日時 2019/6/6 13:28
馴染みのない福の神から打出の小槌を奪い、馴染みのある貧乏神と一緒に暮らすのは良い発想ですね。苦しみを共にした貧乏神のほうが大切ですよ。
ゲスト  投稿日時 2019/5/29 16:37
まさにJ民
モチモチ寸  投稿日時 2018/4/15 13:48
なんか男と貧乏神と福の神がシンプソンズっぽい。
ゲスト  投稿日時 2015/8/20 9:19
この主人公の男にとって、本当の福の神は
奥さんだったって事なんでしょうね
投稿ツリー
10件表示 (全14件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

33 人のユーザが現在オンラインです。 (28 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)