No.1319
ねこだけのかい
ねこ岳の怪
高ヒット
放送回:0836-A  放送日:1992年03月21日(平成04年03月21日)
演出:又野龍也  文芸:沖島勲  美術:青木稔  作画:又野龍也
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あらすじ

昔、阿蘇の根子岳(ねこだけ)のあたりを一人の若者が旅をしていました。

すっかり暗くなってしまった頃、ススキ野原でどこからか人の声が聞こえてきました。若者が声のした方へ歩いていくと、一軒の立派なお屋敷がありました。

若者は一晩の宿を借りようと、お屋敷に入っていきました。すると女の人が現れて、布団が用意されている奥の座敷に案内してくれました。若者は「ご飯の前にお風呂に入るように」と促され、喜んで風呂場へいきました。

風呂場には、風呂焚き係の別の女がいて、若者の顔を見た途端「はやくここから逃げてください」と言いました。この女は、5年ほど前に若者の家の隣にいた猫でした。女は「ここで風呂に入ったり飯を食ったりすると、猫になってしまう」と、若者に言いました。

若者はいそいで屋敷から逃げ出しましたが、それに気が付いた他の女たちが、お湯を入れた桶を持って追いかけて来ました。女たちは、若者を猫にしようと柄杓(ひしゃく)でお湯をまき散らしました。

若者は、崖の上から浴びせられるお湯をかわしながら、どうにか逃げ切ることができました。でも、お湯のしぶきがかかった耳の後ろには、猫の毛がフサフサと生えていました。

(紅子 2013-10-20 1:30)


参考URL(1)
http://www.geocities.jp/aosora_nosita/tozan_nekodake.html
ナレーション常田富士男
出典荒木精之(未来社刊)より
出典詳細肥後の民話(日本の民話27),荒木精之,未来社,1960年06月30日,原題「ねこの王様の家」,採録地「阿蘇郡草部村」,話者「井上一恵」
場所について阿蘇山の根子岳(ねこ岳)
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地図:阿蘇山の根子岳(ねこ岳)
追加情報
このお話の評価8.7143 8.71 (投票数 7) ⇒投票する
※掲載情報は 2013/10/20 1:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
10件表示 (全11件)
Wii  投稿日時 2022/2/11 12:01
文芸だけではなく美術担当も旧作の猫岳の猫と同じ青木稔さんとは…
ナンシー  投稿日時 2019/8/21 7:04
猫岳の猫が荒削りなのに対して(白い能面は怖すぎますが)こちらはしっかり描かれて、旅人と猫のエピソードも描かれていて、最後の旅人の猫の毛の生えたシーンもきちんと描かれていていました。
お湯をかけるシーンは壮絶です。
猫になれと叫ぶシーンもなかなか迫力ありますね。
「猫岳の猫」「猫岳の怪」は違うストーリーに感じてしまいますが、それか日本昔はなしの良さであり、常田&市原両氏の凄さでもありますね
みさみさ  投稿日時 2017/8/26 9:46
私もこのお話が気になってました。小さい頃日本昔でみて怖くて怖くて。
でももう一度みたくなるようなお話です。音楽も怖くて残っています。いま頃になって思い出して地図をみてみたら本当に、ねこだけという地があるので驚いています。私がみたいのは小さい頃にみたあの絵とあの怖い音楽のおはなしです。
ゲスト  投稿日時 2016/12/9 23:57
別バージョンの「ねこ岳の怪」では、旅人が通された部屋の様子の演出が絶妙でした・・・。旅人はデフォルメされている。しかし、部屋に飾ってある、やたらリアルに描写された能面小面が不気味でして(能面には実は目の部分が穴が空いており、お女中は隣室から部屋を除けるようにしていたりして)。一匹の蛾が灯明に飛び込んで燃えて消える。呆然と見守る旅人。それがBGM無しで淡々と描写される。「旅人を襲おうとしている何か」がいるというのが、能面と蛾で表せるのが凄い演出でした。
yassan  投稿日時 2013/7/2 8:59
「猫岳の猫」、「ねこ岳の怪」の類似に「猫山の話」という話があります。

ただ、「最後に逃げ帰った人が仕草まで猫っぽくなっていた。」というくだりはないように思います。ですので、この話もお尋ねの話ではないかもしれません。
ゲスト  投稿日時 2013/7/1 9:37
1年以上前の書き込みに返信するのも変に思われるかもしれないですが
やはりここのデータベースにまとめられている「猫岳の猫」「ねこ岳の怪」の2種類の他に
同じお話があったのでしょうか?
自分はこれと同じ話で最後に逃げ帰った人が仕草まで猫っぽくなっていた話を
見た覚えがあるのですがどうもここにまとめられてる二つは違うようで・・・
マルコビッチ  投稿日時 2011/12/6 19:33
紅子さん・・・「ねこ岳の怪」って何度も何度もリメイクされてますよね・・・。
やっぱり皆に人気があって有名なお話なのだからなんですかね・・・。
beniko  投稿日時 2011/12/5 23:49
熊本では「ねこだけ」と発音した時は、阿蘇山の根子岳を意味します。あまり熊本では化け猫の住む山という認識はないですねー。
日本昔ばなしのネコ岳のお話は、マルコビッチさんが書いている内容のとおりですが、紅子は山頂のギザギザした形状に関する昔話を子供の頃に聞きました。化け猫の話は聞きませんでしたねえ。
araya  投稿日時 2011/12/5 23:24
『肥後の民話』(荒木精之,未来社)によれば、阿蘇山の根子岳が猫岳になります♪

http://g.co/maps/2sxnu

根子岳紹介サイト http://www.geocities.jp/aosora_nosita/tozan_nekodake.html
マルコビッチ  投稿日時 2011/12/5 23:15
マルコビッチが熊本のお話で一番印象に残っているのが「ねこ岳の怪」なんですが・・・
このお話の舞台になった「ねこ岳」という山は本当にあるのでしょうか?
どんな山なのか?どこにあるのか?教えてください!!

マルコビッチが覚えている限りでは・・・

旅人が山奥を通りがかり、小さな集落で宿をとった。
部屋でくつろいでいると、仲居が「ここは猫岳です。ここで風呂に入った
り食事をしたりすると人間が猫になってしまいます。実は私は昔あなた
の隣の家で飼われていた三毛です。あなたが可愛がってくれたので、
こうしてコッソリ話してるのです。ばれると私も只では済まない。
さあ、はやく逃げて!」と耳打ちする。
半信半疑ながら逃げていると、後ろから猫顔で着物を着たやつらが
手に手にひしゃくを持ってお湯をかけながら追ってくる。
逃げおおせたが、お湯がかかった部分からは猫の毛がはえてきて、
直らなかったそうだ。

という内容と 「阿蘇山」の近くにあるらしい・・・(ハッキリしないが)
という情報だけなんですが・・・。
お願いします!!
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