熊本県 (41 件)
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かもとりごんべえ

かもとりごんべえという鉄砲撃ちが、一度に百羽のカモを捕まえようと、冬の氷のはった池に行って、凍り付いたカモ一羽一羽に縄を掛けていった。そうして九十九羽のカモを生け捕りに...

タヌキと彦市

昔、ある村に彦市というとんちの働く男が住んでいました。彦市どんの裏山には、悪さをする狸が住んでいて、是非とも一度は彦市どんを騙してやらねばと考えていました。ある寒い夜の...

天狗のかくれみの

ただの竹筒を遠眼鏡だといって覗く男。だまされた天狗は隠れ蓑と交換してしまい、男が消えた後でだまされたことに気づく。隠れ蓑を手に入れた男はいろいろいたずらをするが、ある日...


はなたれ小僧さま

昔ある所に貧しい爺さんがおり、薪を担いで売りにいったが、その日は一把も売れなかった。帰り道くたびれ果てた爺さんは竜神さまを祀る祠の前の川で、竜神さま使ってくださいとその...

泣けば百人力

昔、阿蘇山のふもとのひのき村というところに、大吉という体は大きいがぼーっとしていて頭の足りない若者がおった。ある日、大吉が山で仕事をしている男たちに弁当を届けようと、山...

猫岳の猫

昔、阿蘇山の麓の深い草むらの中を、一人の旅人が歩いていました。この辺りは、九州中の猫が集まって化け猫の修業をするという、恐ろしい噂がある場所でした。旅人は、道に迷って不...


米かみ石由来

熊本県の小岱山(しょうだいさん)の山の中に、大きな山男が住んでいました。ある時、山男は、もう山には食べ物がなくなったので里におりる事にしました。その途中にあった大きな岩...

キツネの道送り

昔、熊本県山鹿市小坂(おさか)というところには、お仙じょ(おせんじょ)と呼ばれる岩切り場がありました。このお仙じょは寂しい場所で、人を騙すというキツネが住みついていまし...

鬼が笑った話

昔、熊本の益城(ましき)に福田寺(ふくでんじ)というお寺がありました。ここの和尚さんはとても知恵者だったので、あちこちのお坊さんたちが教えを受けに集まってきました。ある...


赤岩ん淵の八つ目

白川(しらかわ)の流れる弓削(ゆげ)のあたりに、暗く恐ろしげな赤岩ん淵(赤岩の淵)があった。この辺りでは毎年、弓削の子供たちが河童にしりを抜かれて溺れ死んでいたので、村...

鬼の足かた

昔、吉田川の上流あたりの山奥に、小さな村がありました。その村には二つの悩みがあって、その悩みとは「洪水被害」と「人食い赤鬼」でした。この人食い鬼は、村にやって来ては田畑...

鳥居を持ってきた乙姫様

熊本県の南に大島という離れ島があり、ここでは男たちが漁に出て暮らしを立てていた。ところが、ここ数年はさっぱり魚が取れなくなり、女たちの畑仕事でなんとか暮らしている状況だ...


亥の子まつり

昔、天草のある村に、金貸しの地主とその娘が住んでいました。この地主が持つ土地にはでっかい大岩があって、動かすこともできずいつも苦々しく思っていました。ある時、「大岩を動...

がわっぱとお竹どん

昔ある所に、大変いたずらもののがわっぱ(カッパ)たちが住んでいる川がありました。このいたずらカッパたちは、近くに住む庄屋の家の女中「お竹どん」だけには、頭が上がりません...

しゃべれなくなった茂平

K様より「しゃべれなくなった茂平」の原作は未来社刊の『天草の民話』にある「消えた金の杯」ではないかとの情報をいただきました。以下にK様から寄せられたあらすじを紹介します...


オコゼの片思い

昔、天草の近海には、多くの種類の魚が住んでいました。その中でもオコゼとヒラメは、いつも海底にじいっとへばりついていますが、以前はこうではなかったのです。オコゼとヒラメは...

孝行娘

昔、熊本県の宇土(うと)という町に、お静という親孝行な娘がおった。お静は病気がちの母親を助け、茶店を営んでいた。その頃の宇土の殿様である、なわほうきのかみ あきたか(名和...

媛女渕の河童

昔、肥後の稗方(ひえがた)に、仙太(せんた)という馬喰(ばくろう、馬の売買をする人)が住んでいました。仙太の妻が死んでからは、朝夕に妻の仏壇にご飯をお供えしては手を合わ...


首ひねり

昔、熊本県の菊池に「地獄」と呼ばれる所がありました。たまたまこの近くを通りかかった行商の男が、一晩の宿をもとめて一軒の民家に立ち寄りました。民家の夫婦は男を快く迎え入れ...

金馬

ずうっと昔のこと。隅田川の河口は、洲崎あたりで有明海にそそいでおり、そこは白砂の浜になっていて、それは美しい所でした。この辺りの村人は夕方になると、野良仕事で汚れた馬を...

神上の夕立

昔、九州の人吉の神上という所に、上のババと下のババという婆さんが暮らしていました。上のババはネガティブ思考、下のババはポジティブ思考。二人はまるっきり正反対の性格をして...


石仏の怪

昔、熊本のある村に、百姓の源七爺さん一家が住んでいました。ある日、源七爺さんの孫が子馬と一緒に村の石橋から落っこちて大怪我をしました。それから二日後の朝、横尾のじん平さ...

からいもと盗人

むかし、天草の須子の辺りに太助どんというたいそう子煩悩な船乗りの頭がおった。その頃天草辺りは不作続きで、太助どんの家も飯の度に近所の子供が集まるものだから、もうすっかり...

たこの足

昔、熊本は天草の白瀬(しろせ)に、おくん婆さんというケチな婆さんがいた。嵐の去ったある朝、婆さんが磯で貝や小魚を拾っていると、海辺の岩場に何か大きなものが見えた。よく見...


弥じゃァどんの首

ある村に何にでも興味を持ってはまってしまうやじゃどんという男がいた。村人はそんなやじゃどんをバカ呼ばわりしていた。ある日、やじゃどんはかや切りに行くため鎌にやすをくっつ...

老人とえんま大王

昔々、にわか芝居がとても盛んな村がありました。花見も盛大で村中の人がにわか芝居を見て楽しんでいました。ある日、村で一番の芝居上手な老人が死んでしまいました。大勢の村人弔...

ひよりみどん

昔々熊本県の菊池という村に日和(天気)をよく当てる男が住んでおり、村人から「ひよりみどん」と呼ばれていた。この男、髪の毛は伸び放題で体も洗わず一年中一張羅のままというひど...


大からす

ある日男が鉄砲をかついで歩いていると、大きなカラスに出会った。カラスは男が持っている鉄砲に興味を示し、是非撃って見せろと言う。男は撃った。カラスは木の枝から真っ逆さまに...

三色ツツジ

昔、天草の栖本(すもと)の白戸海岸に、きれいな若い娘の水死体があがりました。肌は白く透き通り、鼻筋もとおった美しい顔立ちをしておりました。村人たちは、この見た事もない娘...

亀割石

むかしむかし、九州は熊本に流れる球磨川(くまがわ)は、流れがとても早く飛沫を上げて流れるその様は凄まじいものでした。この球磨川の付近に住む山間の村人達は、下流の人吉(ひ...


キツネ水

昔、熊本の稗方というところに村があったが、水の便が悪く作物がとれず人々は苦しい生活をしていた。この村に、伊助という笛吹きが上手い若者がいた。ある朝、伊助が笛を吹いている...

縁起かつぎの吉平さん

昔、熊本に何事にも縁起をかつぐ吉平さんという男がいました。大根の種まきをする季節になり、朝から茶柱も立った事で「縁起の良いタイミングで種まきができる」と、喜んで畑に向か...

シャバとメイドの境

昔、熊本の医者どん坂(いしゃどんざか)で、キツネとウズラが立ち話をしていました。キツネとウズラは「小豆飯(赤飯)を食べてみたいね」という話になりました。そこへちょうど、...


竹ぼうきと粟めし

昔、熊本に、皮肉屋の妙念(みょうねん)和尚と、意地っ張りの源さん、人の良い万さんがいました。ある秋の日、三人は長洲の町まで買い物へ行きましたが、その中に竹ぼうきがあった...

なばの泣きぜき

昔、子供たちが山で木に生えているキノコを採っていた。この地方ではキノコのことを、なばと言っていた。子供たちは、キノコが高い所にあって取れないので苦戦していた。するとそこ...

はなたれ小僧さま

むかしむかし、里から少し離れた山奥に一人の貧しい男が住んでいました。男は、町まで薪を売りに行く途中で、竜神様の祀られている淵にお参りをするのが常でした。ある日のこと、男...


ねこ岳の怪

昔、阿蘇の根子岳(ねこだけ)のあたりを一人の若者が旅をしていました。すっかり暗くなってしまった頃、ススキ野原でどこからか人の声が聞こえてきました。若者が声のした方へ歩い...

鏡騒動

昔、ずっと山奥の村に男が住んでいた。その男が一生に一度の念願叶って、城下町見物をすることになった。城下町は大変な賑わいで、見るもの聞くものすべてが初めてで驚くばかりだっ...

神社の絵馬

熊本のある農村では、お産の時には「山の神」と「ほうきの神」と言う産土神がやって来て、生まれる赤子の命を助けると言われておった。そんな村の、ある家の奥さんが急に産気づいた...


江戸ン父っつあん

昔、熊本県の八代湾(やつしろわん)に面した漁村に、母とまだ幼い子供が住んでいました。父親は出稼ぎに行ったきり、二人暮らしが寂しいのか子供は夜になるとぐずるのでした。もち...

ちえくらべ

昔、熊本の八代の麓(ふもと)に、彦市というトンチ男といたずら好きのメスの銀ぎつねがいました。銀ぎつねは、どうにか彦市を困らせてやろうとあれこれいたずらをするのですが、逆...

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