No.0106
ざしきわらし
座敷わらし
高ヒット
放送回:0065-B  放送日:1977年01月01日(昭和52年01月01日)
演出:漉田実  文芸:漉田実  美術:阿部幸次  作画:高橋信也
東北地方 ) 28556hit
東北に伝わる座敷わらしのエピソード

昔から東北地方には、座敷わらしという子どもの姿をした神様のお話が伝わっている。

座敷わらしは、古い大きな家の奥座敷に住んでおり、トタトタと駆け回る音をさせたり、ザワザワと箒で掃くような音をさせたりすると言う。また、お客さんが家に泊まった時など、枕返しという悪戯をしたりすることもある。

座敷わらしの容貌も様々で、ある人の話では、かわいらしいおかっぱ頭の女の子であったと言い、またある人は裸の男の子だったとも言い、赤いちゃんちゃんこを着た12~3の男の子だという人もいる。

座敷わらしについては、こんな話もある。あるお屋敷にお嫁さんが来たので、近所の子ども達がお祝いに呼ばれて、奧の座敷で遊んでいた。ところが遊んでいるうちに、どういう事か子どもの数が1人増えているのだ。これは、座敷わらしが子供たちの中に混じっているのだと言う。

また、座敷わらしは家の守り神だとも言われ、座敷わらしがその家にいる間はその家は繁盛しているが、座敷わらしがいなくなると、たちまち落ちぶれてしまうと言われている。

ある日の夕暮れのこと。一人の若者が川べりで、あまり見かけない2人の女の子を見かけた。若者は不思議に思い、どこから来たのかと2人に尋ねた。すると2人はこう言う。「オラ達は、今まで山口の孫左衛門(まござえもん)の所におったけど、今から気仙(けせん)の稲子沢(いなごさわ)へ行きます。もう、あの家も終わりだもの。」

そして2人の娘の言った通り、何代も続いた長者の孫右衛門の家はあっというまに傾いてしまった。そしてその頃、気仙の稲子沢では与治右衛門(よじえもん)という男が、夢のお告げで33の花を付けた百合の根元に財宝を見つけ、たちまち大長者になった。ところが、しばらくしてこの家からも座敷わらしが出ていくのを見たという者がいた。そしてそれから間もなくして、与治右衛門の家もみるみる傾いていったと言うことだ。

またこんな話もある。ある宿屋の奥座敷に一人の恰幅(かっぷく)のよい男が泊まっていた。夜中、男が寝ていると男の子が出てきて腕相撲を挑む。ところが大の男がいくら力を込めても、男の子はビクともしない。逆にこの小さな男の子にねじ伏せられてしまった。

この噂を聞きつけて、物好きな者や力自慢の男たちが宿屋に押し掛けて来た。ところが男たちが待てど暮らせど、男の子はいっこうに現れない。男たちはあきらめてぐっすりと寝込んでしまう。さて、朝になって男たちが起きて目を覚ますと、いつの間にか男たちの掛け布団は下に、敷き布団は上に、見事などんでん返しを食っていたそうな。

座敷わらしは、物陰から人間の暮らしを眺めていては、時にはいたずらに出てきたり、仲間に加わって遊んだりする。しかし、嫌になればいつでもぷいといなくなってしまう。人々が出会った座敷わらしの姿は村の子供達とちっとも変わらず、だからこそいつまでもみんなに愛される神様として残っているのだろうか。

 

(投稿者: やっさん 投稿日時 2011-12-12 12:53)


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第2集(DVD第9巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第20巻-第098話(発刊日:1977年10月20日)/二見書房まんが日本昔ばなし第14巻-第55話(発刊日:2006年8月30日)/講談社テレビ名作えほん第037巻(発刊日:1981年2月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「東北地方の昔ばなし」
講談社の300より書籍によると「東北地方のお話」
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「東北地方の昔ばなし」
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※掲載情報は 2011/12/12 12:53 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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鬼喜来のさっと  投稿日時 2015/12/1 0:36
これら一連の話は柳田國男『遠野物語』の語り部として知られる、佐々木喜善の『奥州のザシキワラシの話』から抜粋したもので、山口の孫左衛門の屋敷から二人の女の子が出て来る話は『遠野物語』にも所収される岩手県遠野市土淵町山口地区に伝わったものです。
パンチョ  投稿日時 2013/4/22 19:46
確かに真夜中、屋外のトイレ前で和装姿の女の子に出くわすという状況はかなりホラーですよね・・・(^-^;)
件の女の子(座敷わらし?)に悪気は無かったのかもしれないけど。

座敷わらしの解説、ありがたく読ませていただきました。かなり興味深く、色々驚く事がありました。
その家の、早くにして亡くなった子供、餓死した子供、口減らしをした子供を家の中や、
家の敷地内に埋葬し・・・のところでハッとしました。
・・・そうですね。だからひいおばあちゃんは、土間の辺りで度々人魂を見たのかもしれませんね・・・。

もう一つ、興味深かったのは、特別な子供部屋、特別に植えた木などを用意する事によってその霊を供養したというくだりです。
実は母の実家にあるんですよね。特別な子供部屋に相当する部屋が・・・。
それは私のひいおばあちゃんが、自分が隠居した後の為にと特別に作らせた離れなのですが、けっこう立派で広いんです。
でも、誰もこの離れに近寄らないんですよね。
怖いんですよ、その離れ。
なんか妙に落ち着かなくて・・・。
せっかく大金をかけて作らせたのに、ひいおばあちゃんは結局この離れは怖いと言い、
家族の者も近寄らず、結局ほとんど使われないまま、現在まで放ったらかしにされています・・・。
人が寄り付かない割には離れのコンディションは良く、痛みもほとんど無くて今でも人が住めそうなんですけどね。

・・・でもダメなんですよね。この離れは。
私も何度かこの離れを使ったことがあるのですが、メッチャ怖いんです。
夜中なんかとても一人じゃ寝られないくらいで・・・。(-_-;)

・・・実は、この部屋を作らせた曾おばあちゃんには子供が3人いたんですが(3兄弟のうちの長男が私のおじいちゃん)そのうちの末の子供を早くにして亡くしてしまっているんですね。
病気だったんですが、ちょっとかわいそうな亡くなり方をしていて。ちゃんと供養はしているんですが・・・。

・・・ひょっとして、あの人の寄り付かない離れは、曾ばあちゃんの亡くなった子供の部屋なのかも?
だから、生きている人間達は使うことができないのかな・・・?
・・・なんて事を考えてしまいました。
(もしかして、
その子が曾ばあちゃんちの守り神・・・つまり座敷わらしになったのかな・・・?)

もみじさん、ありがとうございました。もみじさんのおかげで、私の中で謎だった事が色々と分かった気がします。点と線が繋がった感じがしました。
・・・本当に、ありがとうございました!
もみじ  投稿日時 2013/4/22 0:24
真夜中の屋外のトイレの前の和装女の子って
けっこうなホラー(´Д`;)だと思いますが、
それはそれとして座敷童子は興味深いお話ですね(・ω・)

座敷わらしの起源は一説によると、その家の早くして亡くなった子どもや
飢饉などにより、餓死した子ども・口減らしをせざるをえなかった子どもを
家の中(土間など)や家の敷地内に埋葬し、
特別な子供部屋・特別に植えた木などを用意することによって
その霊を供養したということのようです。
つまり、「あなたのことを忘れない」という気持ちの表れですね!

昔は子どもの死亡率も高いですからねぇ(・ω・;)
でも、それは先祖霊に値するので、その家を守ることは理にかなってますね。

パンチョさんのお話の中で出てくる
「土間などで人魂をみた」ってのはまさにそれなんじゃないですか?(・∀・)?

昔話の中でも、座敷童子が出て行ったのは金銭に溺れて
「先祖を敬うことを忘れた」→「初心を忘れた」ということなのだろうと思います。
よって、没落したということでしょう。

座敷わらしならば、先祖を敬う気持ちを忘れなければ、
末永く家を守って下さると思います。(・∀・)

あと、もうひとつあるのは「座敷童子は河童の仕業」という説ですね。
あ…どちらも東北地方では有名ですね(・ω・;)
トイレに現れて、お尻を撫でた…なんていう河童の昔話もありますし
さて、どっちでしょうね(;´∀`)

なんにせよ、日本の田舎は妖怪・精霊の類にとって最後の砦なのかも…。
まだまだ不思議なものが沢山あるかもしれませんね。
パンチョ  投稿日時 2013/4/21 2:22
座敷わらし、面白かったです。最近見たお話の中では、最も興味深いお話でした。
個人的に。
これを見て、私は、私の母が体験したと言うあるお話を思い出しました。以下、長文になりますので、おヒマな方、お優しい方、よろしければどうぞ読んでください・・・。

私の母の実家は、宮城県の山間の小さな集落の中にあります。母のその家は、何か不思議な雰囲気のある家でした。子供時代、私はこの家に遊びに行くたび、「座敷わらしでも出そうな家だなぁ」などと思っていました。
私は座敷わらしは見たことが無かったものの、この家の近くの川辺でヒキガエルの化け物みたいなヤツと遭遇した記憶があるし、私のひいおばあさんは、子供の頃この家の土間や、近所の墓所などで、人魂が飛んでいるのを何度となく目撃したそうです。
・・・これは、そんな不思議な体験が出来る母の実家で、母が子供の頃に体験したお話です。

その当時、母は小学生でした。ある夜の事。母は深夜、強い尿意で目が覚めてしまったそうです。当時、母の家のトイレは母屋の中にではなく、母屋と向かい合わせに建っている小屋の中にありました。
母は眠い目をこすりながら、トイレに行こうと玄関から外へ出ようとしました。
その時の事です。

トイレのあるその小屋の軒下に、一人の女の子がポツンと立っているのに、母は気が付いたのです。
彼女は驚きました。その女の子は、母の妹でもなく、また近所の子供でもない、全く見たことも無い子供だったからです。
さらに母を驚かせたのは、女の子の姿でした。女の子は7歳くらいで、おかっぱ頭で、時代のかかった古い着物を着ていたからです。そして女の子は真夜中だと言うのに、歌を口ずさみながら、鞠をついて遊んでいたと言うのです・・・。
・・・真っ暗闇の中、
月明かりで、かろうじて辺りが見渡せるような状況の中でですよ・・・。普通の子供じゃないですよね。
とても常識では考えられない光景を目撃してしまった母は、全身総毛立ち、慌ててその場から逃げ出してしまいました。そして自分の布団にくるまり、震えながら夜を明かしたそうです。

母がこの話を私に話してくれた時、私はそれはきっと座敷わらしに違いないと心躍らせたものですが、母の方はというと、本当に怖い体験だったのか、顔を引きつらせながらしゃべっていましたね。その話を初めて聞かされたのは、私が小学生くらいの時でした。が、その時はちょっと怖い話しだなぁ・・・と、思うくらいで、長らく忘れていましたが、今になって、あの母が見たと言う、おかっぱ頭の、着物の姿の少女は何者だったのかと思うことがあります。彼女は座敷わらしだったのでしょうか?それとも、なにか別の妖怪の類だったのでしょうか・・・。

日本の田舎には、不思議がいっぱいあるようです・・・。
以上、母が体験したお話でした。
・・・長文で失礼しました。
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