この昔話は、伊波南哲氏が昭和18年に著した「人魚のうた」にも、「かつかう鳥の話」という題で収録されています。(コマ番号59/114)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1169786/59?tocOpened=1千葉県の房総地方に伝わる「くらっ子鳥」とも類似した話です。
カッコウの鳴き声が「子供を返せ、子供を返せ」と聞こえるというのは、現代人の感覚ではとても不思議な感じがします。
昔の農家の人たちは貧しかったので、子供たちに満足に食べさせることもできず、病気や飢えで死なせてしまうことも多かったのではないかと思います。
おそらく子供を失った親たちは、悲惨な生活や無念の想いを鳥たちの話に託して、このような悲しい昔話として語り継いでいったのでしょうね。