頭にカキの木 についてのコメント&レビュー投稿
むかしむかしあるところにお酒の大好きな男がいました。その男の主人はお侍だったので江戸へとよくお使いに行かされました。 その途中に一軒の飲み屋がありました。お酒の大好きな...…全文を見る

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投稿者:パンチョ 投稿日時 2014/1/18 16:30
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なんか愉快なお話ですね~。
自分の頭から柿の木が生えてきたり、頭に開いた穴が池になって、そこにドジョウが住みついちゃったり。
昔の人って、想像力が豊かだったんだなぁって思ってしまいますよ。
ただ、このお話考えた人は怠惰な人だったんだろうな。(苦笑)

なんて、言いつつ、子供の頃の私は、この話が大好きでした。自分もこんな身体だったら便利だろうなぁ・・・。とか、馬鹿な事考えてたり。
このお話、東北地方の三太郎柿という話に良く似ているお話ですね。
頭にカキの木は、ラスト夢オチ?っぽい感じで、もう少し最後ひねりがきいてたらなー。
三太郎柿はオチが落語っぽいですが、こちらも面白い話です。
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投稿者:Perenna 投稿日時 2019/1/8 21:27
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この昔話なのですが、高校生の時に再放送で見たときは、はっきりいってゾッとしました・・・
頭に開いた穴が池になっていて、そこにドジョウが泳いでいる絵は、いくらマンガ的なアニメーションでも、ちょっと気持ち悪く感じます。(苦笑)
調べてみたら、昭和17年に出版された「紫波郡昔話集」に収録されていました。(コマ番号64/95)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1062604/64?tocOpened=1

木こりが男の頭の切り株を割って、その後に大穴をあける描写は、原文では次のように書かれています。
「其伐株を木割で掘取つて頭さ穴をあげでやるど、下男はそれを知らないで帰つたが、雨の降る時など何もかぶらないで外さ出て歩ぐど、其穴さ水は溜つていつの間に鰌(どんぢよ)はぢつぱり(一杯)ふえだ。」

この男の脳はいったいどうなったんだろう?と、なんだか想像しただけでも身震いしてしまいますね。(笑)
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投稿者:Seineux 投稿日時 2020/2/15 21:49
まだほとんど読み込んでいないので、すでにどこかで論じられていたらご容赦ください。
この話と、落語の演目「あたま山」との類似性は、どこかに明記されているのでしょうか。

細かいところはずいぶん違いますが、
・頭から木が生える
・ひっこ抜いたら頭に大きな穴があき、水がたまって池になる
という大きな筋書きは同じです。

「あたま山」はある本によると、安永二(1773)年刊「坐笑産」の中の「桜の木(頭から大木が生える)」と、同年刊「口拍子」の中の「天窓の池(頭の大穴が池になる)」が合体してできたものだそうです。
文化年間から演じられていた記録が残っているので、この「頭にカキの木」および類似の民話が、どれくらい古くから語られてきたかによって、民話が先か落語が先か」が判明すると思われます。

あたま山のサゲは、頭上の賑わいに嫌気がさした男が、自分の頭の池に身投げをします。
これは数学の中でも比較的新しい「トポロジー」という概念を使って、それでも説明するのが大変な難題です。
鎖国中の日本で、しかも庶民がこの噺で笑っていたのですから、文明はもちろん現代のほうが進んでいますが、文化という点では私たちより江戸人たちのほうが豊かだったのかもしれません。
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投稿者:Perenna 投稿日時 2020/2/16 23:02
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Seineuxさま。

「あたま山」について調べてみたところ、享和三年に出版された「伊呂見草浮世の頭木」を見つけました。(コマ番号3/16)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8929299

5行目には「さくらの木のよふなもの」と書かれています。
おそらく江戸に出稼ぎに来た東北地方やその他の地域の人たちが、家族へのお土産にこのような絵入りの滑稽本を買い求め、しだいに地元の人たちに語り伝えられていったのではないでしょうか?
田舎の昔話・民話が都会(江戸・大坂)の落語に採用されるというよりは、都会の落語や滑稽ばなしが田舎に伝播していったというのが、各地に残る昔話や民話の真相なのではないかと思われます。
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投稿者:華煌 投稿日時 2020/2/17 19:25
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「トポロジー」の概念は難しくてよく分かりませんが、
江戸の文化が豊かだったというのは、分かる気がします。
現在掲げられている算額には、世界に先駆け100年以上も前にすでに
解かれていた問題があることが世界的に知られているそうです。
しかも専門家だけでなく、全国津々浦々の
お百姓に至るまでの人口が参加していたと、
ものの本で読んだ記憶があります。
江戸時代には、全国に数学愛好家がいたそうです。
現代の数学嫌いの学生さんたちに、その楽しみ方を知ってもらいたいです。
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投稿者:Seineux 投稿日時 2020/2/27 1:07
>Perenna さん、華煌さん

ご返答ありがとうございます。

落語と民話は鶏と卵のようなもので、大部分の落語は昔の笑話本に原話があります。
ではその原話はどこからきたかというと、昔は著作権なんかありませんから別の本からパクってきたり、さらに数百年前に中国の資料に類話が、さらにさらに昔にシルクロードの向こうでトルコやイランあたりに類話があったりして……

とことん遡ると「詠み人知らず」、つまり縄文や弥生の昔に焚き火を囲んで「きのう猪に殺されそうになった」とか「あいつが間抜けでさあ」とか、家族におもしろおかしく聞かせていた話の原石が、つまらないものは淘汰され、おもしろいものはさらに磨かれて次の世代に受け継がれて現代に至っている、と。

だから私たちも、先人が磨いて残してくれたものを次の世代に受け継ぐ責務があります。
「まんが日本昔ばなし」は、その磨かれて伝わったものを、ふたりの超一流の語り部がお茶の間に届けてくれた、稀有な番組だったといえるでしょう。
投票数:32 平均点:10.00

投稿者:Perenna 投稿日時 2020/2/27 22:55
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>Seineuxさま

昔話や民話の原話はどこから来たのか?というのは、たいへん興味深いテーマだと思います。
民俗学的な観点から昔話や民話を読み直せないものかなと思って、未来社の「日本の民話」シリーズを読み漁っています。
「まんが日本昔ばなし」の出典すべてを読みこなせば、昔の日本人のものの考え方や思考の独自性といったものがよりよく理解できるのではないかと思いました。
民話や昔話のルーツが縄文・弥生・古墳時代にまでさかのぼることができる、というのはロマンがありますね!
このサイトにも、自分で調べたことや疑問に感じたことなどをちょくちょく投稿しているのですが、ほかのみなさんは、あまり民俗学的なことや文献資料については興味がないみたいですね(笑)
今回、同好の方のご意見が聞けたので、たいへん参考になりました。
これからも民話の研究をがんばってください!




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