Re: やろか水

やろか水 についてのコメント&レビュー投稿
昔、愛知県の木曽川沿いの古知野(こちの)という所に、低地の為しばしば洪水に見舞われる小さな村があり、雨季になると村人達は生きた心地もしなかった。 ある年も、何日も降り続...…全文を見る

Re: やろか水

投稿者:ゲスト 投稿日時 2016/2/13 20:07
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この作品は他話数にはみられない露骨なまでのメタが惜しみなく使われている。
女は移り気の象徴である月見草を持っている。この後の「浮気」=「情事」を暗示さするかのように。男が流れてくる瓜(マクワウリに見える)を手にとり、真っ二つに割る。調べるとマクワウリの花言葉は古き繋がりとあり、つまりは亡き旦那との関係を絶つといういう風に見て取れる。汁滴る瓜は明らかに女性を意味し、男はそれに喰らいつく。決意し堤防へ走る姿をみると、二人がのっぴきならない関係になったと思われる。決壊し流れ込んでくる濁流は男性そのものなのではないか。

瓜が二人のもとへ流れ着くのも自然な出来事として描いています。それを意図も簡単に手にとってしまうのも、この水浸しがこの村における普遍だから、という風に思えてきます。男はとてもクールにそれを手にとり女へ促す。とても自然に。全てが水に浮かび、あるがままのに流れぶつかる様子を表現していると思います。しかし最後には濁流が全てをまた振り出しに戻します。このコントラストが人の生き様のようです。すばらしい作品です。
投票数:32 平均点:10.00

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