青柳のはなし ~ 小泉八雲「怪談」より ~
【あらすじ】
能登畠山氏に仕える若侍・友忠は、主君の使者として幕府の最高権力者・細川政元公に会うため京に向かっていた。途中吹雪に見舞われ、偶然見つけた一軒の家に一宿を頼むことにした。その家には老夫婦と一人の美しい娘が暮らしていた。その娘・青柳の美しさに一目惚れした友忠は、彼女に求婚し、一緒に京へと連れて行くことになった。ところが、青柳は細川公に見初められ、召し上げられることになった。だが、友忠と青柳の一途な想いに心を打たれた細川公の粋な計らいで、二人はめでたく結婚することができ、幸せな日々を送った。
しかし、結婚から5年後のある日、青柳が突然の激痛に襲われる。痛みにあえぎながら青柳は、実は自分は柳の精であることを告白し、自らの宿る木を切り倒されてしまったため、生きていくことはできないと告げ、姿を消してしまう。悲嘆にくれた友忠は、出家し、旅の僧となって、再びあの青柳と出逢った家を訪ねた。そこには無残にも切り倒された柳の切り株が三つあるだけだった。友忠はそこに墓をつくり、青柳と両親のために祈りを捧げた。
http://blog.goo.ne.jp/np4626/e/e72d44c0008d443152fbd028d44a9a58