弘法栗の話 (須玉すたまの民話)
むかし、御門(みかど)という部落の近くでな、子供らが栗の木の下で栗の実を拾っている所へ、ちょうど弘法大師(こうぼうだいし)さまが通りかかられたのじゃ。弘法大師様は「大きな栗の木では栗の実が取りにくかろう。」とおっしゃって持っていたつえで栗の木をたたきながら立ち去られたそうな。その後、不思議なことに栗の木の高さは一メートルたらずしか伸びないばかりか、以前にも増してたくさんの実がとれるようになったそうじゃ。そして、これを弘法栗と言うようになったとさ。
御門=須玉町の増富(ますとみ)にある地区の名前。増富は温泉で有名なところ。
津金学校 須玉町歴史資料館HP
http://www.tsugane.jp/meiji/rekisi/sutama/minwa.html