Re: 塩ふきうす
投稿者:Perenna 投稿日時 2020/11/18 1:34
この昔話について、ちょっと調べてみました。
大正10年に出版された「子供の聞きたがる新知識の庫」という本に、「海の水は何故塩辛いのでせう?」という項目があり、「塩ふきうす」と同じおとぎ話が書かれています。(コマ番号50/155)
この本の著者の三上於菟吉は、大正・昭和時代の小説家で翻訳家であり、ロシア・フランス文学に通じていた人だったそうです。
まえがきによるとこの本は、著者が丸善で見つけた西洋の本で、「西洋の学者が西洋の子供のために、知ってゐなくてはならないことをくはしく書いた結構な問題書」を日本語に書き直したものらしいです。
原著者の名前は書かれていませんが、おそらくフランス人のようなヨーロッパ系の学者が書いた本なのではないでしょうか?
「塩ふきうす」の原点は北欧神話だという指摘があるそうですが、大正時代の頃の知識人には、もうすでに存在を知られていたようです。