No.0022
しおふきうす
塩ふきうす
高ヒット
放送回:0011-B  放送日:1975年03月18日(昭和50年03月18日)
演出:内田好之  文芸:平見修二  美術:内田好之  作画:遠藤克巳
岩手県 ) 88669hit
あらすじ

百姓の兄弟がいた。兄は欲張りで大きな家に住み、弟は正直者だったが貧乏だった。

年の暮れに、弟は米と味噌を借りに兄の家に行くが、欲張りな兄は貸してくれなかった。仕方なくとぼとぼ歩いていると老人が声をかけてきた。その老人は弟にこの先の洞穴に行って石でできた動く物を持ってくるようにと言う。

弟は言われるままに、祠のそばの暗い穴蔵に入ると、石臼があったのでそれを持ってでてくた。老人が、「それはなんでも欲しいものが出てくる石臼じゃ。右に回すと欲しいものがでて、左に回すと止まる。」と言って姿を消した。

弟はからかわれているのだろうと思いつつ、石臼を家に持って帰り、さっそく「米、出ろ。米、出ろ。」と言って石臼を回すと、米がどんどん出てきた。こうして弟は裕福な長者になり、他の貧しい人達にも石臼から出たものを分け与えていた。

弟が急に長者になったことに不思議に思った兄は、秘密をかぎつけて石臼を盗み出し、船に乗って海を越えて向こうの国で大金持ちになろうと思った。弟の家から持ってきた饅頭を食べたあと、塩が欲しくなり、さっそく石臼を回して塩を出したが、止め方を知らなかったので、船は塩の重さで沈んでしまった。

今でも石臼は海の底で塩を出し続けているという。

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 14:32 )


ナレーション市原悦子
出典(表記なし)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第8巻-第038話(発刊日:1976年9月20日)/童音社BOX絵本_第72巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート2-第061巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第6巻-第24話(発刊日:2006年1月24日)/講談社テレビ名作えほん第027巻(発刊日:1978年5月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「岩手地方昔ばなし」
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(童音社編集部)には、地名の明記はない
講談社の300より書籍には地名の明記はない
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「岩手地方の昔ばなし」
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※掲載情報は 2012/8/14 14:32 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
10件表示 (全11件)
ゲスト  投稿日時 2021/10/26 14:47
塩ふきうす(旧版)、じっちゃ(じっさま)は仙人だったのか?と思います。
Perenna  投稿日時 2020/11/18 1:38
すいません。
リンク貼り忘れてしまいました(コマ番号50/155)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/961841/50
Perenna  投稿日時 2020/11/18 1:34
この昔話について、ちょっと調べてみました。
大正10年に出版された「子供の聞きたがる新知識の庫」という本に、「海の水は何故塩辛いのでせう?」という項目があり、「塩ふきうす」と同じおとぎ話が書かれています。(コマ番号50/155)
この本の著者の三上於菟吉は、大正・昭和時代の小説家で翻訳家であり、ロシア・フランス文学に通じていた人だったそうです。
まえがきによるとこの本は、著者が丸善で見つけた西洋の本で、「西洋の学者が西洋の子供のために、知ってゐなくてはならないことをくはしく書いた結構な問題書」を日本語に書き直したものらしいです。
原著者の名前は書かれていませんが、おそらくフランス人のようなヨーロッパ系の学者が書いた本なのではないでしょうか?
「塩ふきうす」の原点は北欧神話だという指摘があるそうですが、大正時代の頃の知識人には、もうすでに存在を知られていたようです。
かーる  投稿日時 2020/5/30 20:13
小さいころ、このお話を読んで
「海の水はそれでしょっぱいんだ…」と本気で信じていました。
懐かしいです。。笑
ゴンザ  投稿日時 2020/5/30 10:09
rさん
この話の原点はは北欧神話です。それが中国等を経由して日本に伝わりアレンジされました。
r  投稿日時 2020/5/30 1:41
北欧神話を読んだ時、ほぼ同じ話があってびっくりしました
ゲスト  投稿日時 2020/4/15 18:19
リメイク版は可愛いお爺さんと可愛い小人達、黄金。
旧作はじっちゃ(じっさま)、小人達、宝物。
箱庭村民  投稿日時 2018/11/2 11:41 | 最終変更
塩ひきうすの特徴は、それを取得するまでに誰でもできるか非常に簡単な試練はあるが、宝の下駄のように背も低くなることはなく、塩ひきうすそのものは幸福を得るための代償は設定されていない。

平和にできたらそのままめでたしめでたしだったけど、そんなものでさえ人はトラブルが発生してしまうという結末がある。人間の業が事件を引き起こしてしまうのである。
ゲスト  投稿日時 2016/12/6 11:07
海がなぜしょっぱいのかを考えられて面白い
MARIE  投稿日時 2016/4/19 11:04
私は小学低学年の時、この話を見て、友達に「こんなうすがあったら何出したい?」と聞いていました。私は「お金。ほしいものが何でも買えるから。」と答えていました。

 
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