Re: 塩ふきうす

塩ふきうす についてのコメント&レビュー投稿
むかし、ある所に兄と弟が一緒に住んでおった。兄は強欲なだけの怠け者で、家や田畑を働き者の弟に手入れさせておった。 ある時、弟は女房をもらったが、兄は弟に田畑を分け与えず...…全文を見る

Re: 塩ふきうす

投稿者:Perenna 投稿日時 2020/11/18 0:42
この昔話の出典は、未来社の「みちのくの百姓たち」ではないでしょうか?
「海の塩」(岩手県)という題名です。
「昔、ある所に金持の兄と、貧しい弟とがすんでいた。年の暮になっても、正月のしたくができなかった弟は、兄の家に米を一升借りに行ったけれど、兄は貸してくれなかった。がっかりしてとぼとぼ家に帰って来ると、山道で柴を背負うた白髪のお爺さんに出逢った。」

弟が「今晩は年越しだけれど、お歳神さんに上げるものもねェので、あてもなくこうしてあるいています」と言うと、お爺さんは次のように教えてくれました。
「そう、それは困るねェ。この麦饅頭をあげるから、この先の御堂に行ってごらん。御堂の裏に穴があって小人がいるが、その小人たちがとてもほしがるので、その饅頭をやりなさい。そして金でも米でもねェ、石のひき臼ととりかえてもらいなされ。」

また、弟がひき臼から出した品物は次のように書かれています。
「米出ろ、米出ろ」と言いながら右に廻すと、米がぞくぞくと出て来た。その次に鮭が出ろと言うと、塩引が何本も出て来た。こうして弟は、何不足もない年越し、正月を過ごすことができた。そればかりでない。家も土蔵も、厩も馬も出して、にわかに長者のくらしをすることになった」

兄は、弟夫婦が寝入ったのを見はからって、石の小臼と側にあるご馳走やお菓子まで、残らず持ち出して小舟に乗り込みます。
舟の中には甘いものばかりで塩がなかったので、「塩出ろ、塩出ろ」と唱えながら臼を廻しますが、止め方がわからず、とうとう舟は海の底に沈んでしまいました・・・

旧作のほうは、またべつの原作があるのではないでしょうか?
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