昔々ある山奥に、かわうそと狸とうさぎがいた。退屈していた三匹は、買い物帰りのばあさんを驚かしてやろうと思った。
道に倒れたふりをした狸に驚いたばあさんから、ゴザにつつまれた荷物を奪った。奪った荷物の中には、塩と豆が入っていた。そこで、三匹で山分けすることになり、かわうそは塩を取り、ウサギは豆を、狸はゴザを受け取った。
翌朝、三匹ともそれぞれが苦しそうにしていた。かわうそは一晩中、好きな塩を舐めながら水を大量に飲んだため、腹が膨れてしまった。うさぎも一晩中、豆を食い続けたため、口の中がブツブツと荒れてしまった。ゴザの上で寝ようとした狸は、滑るゴザの上では全く眠れず、睡眠不足だった。
これに懲りて、三匹は二度とイタズラをしなくなった。
(紅子 2011-7-25 1:15)
ナレーション | 常田富士男 |
出典 | 滋賀県 |
備考 | 里のかたりべの「かわうそたちとねこと牛どん」でも放送 |
本の情報 | サラ文庫まんが日本昔ばなし第31巻よりぬき名作集-第153話(発刊日:1983年5月)/講談社テレビ名作えほん第051巻(発刊日:1983年10月) |
サラ文庫の絵本より | 絵本巻頭の解説には地名の明記はない |
講談社の300より | 書籍によると「滋賀県のお話」 |
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