昔、馬頭街道が通る栃木県の山奥に「平野」という村がありました。
この村は自然が豊かで、みんな平和で幸せに暮らしていました。子ども達が小川でとった魚を、近くにいたキツネの親子にも惜しみなく分ける程、仲良く穏やかでした。
ところがある時、村に近い街道に一人のおいはぎが住みつき、村人たちを襲っては身ぐるみ剥して金品を奪い取るようになりました。村人たちはこのおいはぎを恐れて、街道を通る事ができなくなり困ってしまいました。
この事を知ったキツネの親子が、悪いおいはぎを懲らしめる事にしました。キツネは、ぴかぴか七色に光る大きな石を担いだ若者に化け、おいはぎのいる街道に出向きました。案の定、若者の目の前に刀をもったおいはぎが現れ、若者に襲いかかりました。
若者に化けたキツネは、さんざんおいはぎを痛めつけ、おいはぎを街道から追い払いました。おかげで平野の村には平和が戻り、安心して街道を通る事ができるようになりました。
(紅子 2012-9-29 16:32)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | 栃木県烏山町 |
DVD情報 | DVD-BOX第8集(DVD第38巻) |
場所について | 那須烏山市志鳥の平野地区(地図は適当) |
本の情報 | 国際情報社BOX絵本パート2-第081巻(発刊日:1980年かも)/講談社テレビ名作えほん第090巻(発刊日:1987年12月) |
講談社の300より | 書籍によると「栃木県のお話」 |
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