一日中寝ていて、村人から怠け者と嫌われ、寝太郎と呼ばれている男がいた。さすがに十日にいっぺんは起きて、山の上から小便をするものの、それ以外はもう三年も寝続けていた。
ある年に、村が日照りで田んぼに水がなくなってしまった。村人たちはこれはこの村に罰当たりがいるせいだといい、寝太郎を殺そうとした。
その夜、寝太郎は夜中に起き出して山の上の大きな岩をつかみ、崖下に落とした。岩は大きな山崩れを引き起こし、その下を流れる川の流れを変え、村の近くまで水が届くようになり、田んぼにも水を引くことができた。
寝太郎はただ寝ていたのでなく、どうすれば村が助かるかをずっと考えていたのだった。
(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 5:53 )
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | (表記なし) |
VHS情報 | VHS-BOX第2集(VHS第18巻) |
場所について | 寝太郎荒神社 |
本の情報 | サラ文庫まんが日本昔ばなし第21巻-第101話(発刊日:1978年1月20日)/童音社BOX絵本_第66巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/二見書房まんが日本昔ばなし第3巻-第12話(発刊日:2005年11月14日) |
サラ文庫の絵本より | 絵本巻頭の解説によると「山口県の昔ばなし」 |
童音社の絵本より | 絵本巻頭の解説(童音社編集部)によると「山口県の昔ばなし」 |
講談社の300より | 書籍には地名の明記はない |
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