No.0907
ぞうしばし
雑仕橋

放送回:0571-A  放送日:1986年10月25日(昭和61年10月25日)
演出:三輪孝輝  文芸:沖島勲  美術:三輪孝輝  作画:柏木郷子
写真あり / 長野県 ) 11235hit
あらすじ

あるところに、川を挟んで隣り合う村があった。村の間を流れる川は急流で、橋を架けることも渡ることもできなかった。

片方の村には一人の少女が、もう片方の村には同じ年ごろの少年が住んでいた。少女は花を摘んでは対岸の少年に「こっちに来たらこれやるで」と声をかけた。すると少年は、捕った魚をかがげては「こっちに来たらこれやるで」と返事をするのだった。少女は渡れない川を眺めて「あんたが来ておくれ」とつぶやいた。

二人が年頃になったある日、いつものように川を挟んで会った二人は、上流に虹の橋がかかるのを見た。それに向かって二人は走り、ついに川がもっとも細くなる場所を見つけた。男は急流の向こうから「この川に橋を架けよう」と女に言う。女も「あの虹のような橋を架けましょう」と誓う。

その日から、女は橋を架ける金を貯めるため、毎日雑炊だけを食する質素な生活をし、畑仕事に励んだ。年頃の女には縁談の話も数あったが、女は拒み毎日少しずつ金を貯めていった。対岸の村の男は、いつの間にか姿をみせなくなっていた。

女は何年も雑炊だけの貧しい生活を続けるうち、婚期も遠のいていった。村の庄屋がそんな女の生活を心配して、頼りない約束など諦めてどこかに嫁ぐよう説得したが、無駄だった。

そしてある日、対岸から男の声がした。家から走り出た女は、川の向こうで手を振る男の姿を見た。男は、橋を架ける技術を学ぶため、都に出ていたのだった。そして約束通り橋を架けるために戻ってきたのだった。

しばらく後、村と村の間に架かった真新しい橋を渡って、女は男のもとに嫁いだ。娘盛りを過ぎた花嫁姿だったが、村の人々はこれほど美しい花嫁は見たことがない、と噂しあった。この橋は雑炊橋と呼ばれたが、だんだんと縮まり、今では雑仕橋と呼ばれているそうだ。

(投稿者: hokage  投稿日時 2011-3-9 13:09)


参考URL(1)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%91%E7%82%8A%E6%A9%8B
参考URL(2)
http://space.geocities.jp/mt3hasiba/1987s62/1987s62.html
ナレーション市原悦子
出典信州の伝説(角川書店刊)より
出典詳細信州の伝説(日本の伝説03),大川悦生,角川書店,1976年2年10日,原題「雑仕橋の二人」
現地・関連お話に関する現地関連情報はこちら
場所について松本市安曇橋場の雑炊橋
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地図:松本市安曇橋場の雑炊橋
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※掲載情報は 2011/3/9 20:05 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2016/8/24 16:05
昔一度だけ見てすごく好きだった話です。
鬼や妖怪や不思議な事は何一つおこらないけど、たった一つの事を信じて、信じ続けて成し遂げる話。
市原さんの淡々とした語りの中に、子供向けじゃない大人の感動がある気がしました。
もう一回アニメで観てみたいな。
ゲスト  投稿日時 2016/1/27 14:43
「雑仕橋」と「浅瀬ばなし」(三河国宝飯郡 鳥居松の瀬)は似ていますね。
ゲスト  投稿日時 2015/5/9 17:55
ずっと昔、朝の再放送で見て以来、忘れられず気になってたお話です。
あまりの美しさに朝の慌ただしさも忘れた、非常に印象深いお話でした。
タイトルを知れて、よかったです。ありがとうございました。
七転び八起き。災い転じて福と成す。  投稿日時 2012/11/11 22:55
2012-11/11投稿。2008年の春に 一つの事が有りました。私の人生は-ビックリ仰天の人生と判明しました。その後 私のこの人生体験に似た 日本昔話を昔-見た記憶がありまして。いつかその昔話を調べたいと思っていました。ついに今日このHPで判明しました。今から26年前に見たと判明しました。話の中身も判明して有り難うございます。私の心の中に、なぜか記憶に残る昔話でした。有り難うございます。26年間も前に放映された話だったのですね。不思議な事に、この昔話と類似の人生体験が私に有るのです。ですから なおさらこの昔話が、いつどんな内容なのか調べたかったのです。見つかってとても嬉しいです。2013年の春頃までには この続きを お礼に 投稿したいです。
のりくん  投稿日時 2012/7/21 21:29
お話の中では雑炊から今では雑仕橋と呼ばれていると説明されていますが、現地にかかっている橋は今でも雑炊橋と書いてあります。
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