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No.0798
やじゃぁどんのくび
弥じゃァどんの首

放送回:0502-A  放送日:1985年06月29日(昭和60年06月29日)
演出:若林常夫  文芸:沖島勲  美術:安藤ひろみ  作画:柏木郷子
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天然キャラの男が自分の首を切り落とすも、砂金を見つけて大長者になった話

ある村に何にでも興味を持ってはまってしまうやじゃどんという男がいた。村人はそんなやじゃどんをバカ呼ばわりしていた。

ある日、やじゃどんはかや切りに行くため鎌にやすをくっつけた物を持って出掛けた。途中、川を渡っている時川蟹に夢中になって、やすで蟹を取り始めた。しかし、やすの反対側に鎌がついているのを忘れていて、うっかり自分の首を切り落としてしまった。

それにも気付かず蟹を取っていると川に見たことのある顔が浮いてるで拾ってみたら、それは自分の首だった。こりゃうっかりしてたとその首をくっつけてかや切りに行った。

しかしなぜかかや切り場と逆の方向に進んでしまい不思議に思っていると首を反対につけているのに気付き首をはずしてつけ直そうとした。が、その拍子に手がすべり首は坂を転がって川へ落っこちてしまった。

川に潜って首を探していると岩にはまりこんでいる首を見つけた。 首を元に戻して丘へ上がったが、首がでかい石をくわえているので今度はそれに夢中になってしまい、かや切りも鎌も忘れて家に戻った。

家に戻ると女房が怒っていたが、くわえていた石に何やら金色の欠片がくっついていたのでその石をこすってみると、それは巨大な金の塊だった。その後その川の底を調べてみるとそこから金がざくざく出てきた。そして2人は大金持ちになったのだった。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典荒木精之(未来社刊)より
出典詳細肥後の民話(日本の民話27),荒木精之,未来社,1960年06月30日,原題「弥じゃァどんの首」,採録地「球磨郡上村」,話者「高田素次」
場所について木上村(地図は適当)
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地図:木上村(地図は適当)
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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araya  投稿日時 2011/12/5 23:16
『肥後の民話』(荒木精之,未来社)によれば、木上村の弥じゃァどんとのことで、北西にある川辺村立野に向かう時に柳瀬の渡しから向かったとのことなので、首チョンパしたり金塊を咥えたりした川の上にポインティングしました。明治以降、渡し場が橋に変わることはよくあることなので、橋の上にしています。

http://g.co/maps/6uz58
beniko  投稿日時 2011/11/19 18:56 | 最終変更
今の時代なら弥じゃァどんにはそのような病名がつくでしょうね。本当だったら首を切り落とした時点で死んでますので、かなりオーバーにアレンジされているでしょう。実際は地質学にものすごく興味を持った学者肌の若者だったかもしれませんね。
みけねけ  投稿日時 2011/11/19 11:37
この話の登場人物は、目の前にある物事のなんにでも夢中になってしまい、他のことがおろそかになってしまう。
目の前におっかぁがいて縫い物していても、その鼻の穴の空気の出入りに感心して、そればっかり見つめておる。夢中になってしまうと、他のことには一切お構いなし。おかげで夫婦所帯を持っているというのにまともな仕事一つもせず、おっかぁには愛想を尽かされかかってしまうくらいだ。村人もあきれ返っていて、ばかもんのやじゃどんと呼んでいたのだった。

このように話は始まる。

なんにでも夢中になってしまうやじゃどんはおっかぁにせかされて蚊帳切りの仕事に出掛けるが、道すがら見つけた川蟹に夢中になってしまう。

その途中首を切り落としたのも忘れて蟹を捕ったり、首を後ろ前に付けなおしたのに気がつかず後ろ向きに歩いて仕事場にたどり着けなかったりのエピソードが挟まり、川に単身? 落っこちた首を何とか本体? にくっつけたが、その時首が岩をくわえていたんで、こんどはその岩に夢中になってしまい、道具もなんもほっぱらかしたままおっかぁのところへ帰っていった。早速その岩をおっかぁに自慢する。

その岩が金の塊で、首が落っこちた川底付近から砂金が取れることがわかり、長者になって物語的にはそこでハッピーエンド。

首を切り落とす下りからは面白話仕立てで、話半分に展開していくわけだけども、私はびっくりしてしまった。

このやじゃぁどん、現代風に言えば、成人広汎性発達障害の持ち主ではないか。
近年の医学の見地では、統合失調症、自閉症、発達障害、アスペルガー症候群、ADHDなどいろいろなことがわかってきていて、人間理解が一歩進んだ感じがある。
発達障害を持つ医者の人が書いたADHDがわかる本というようなものの中に、源氏物語か何かの中に発達障害の人の様子を書いた下りがあり、「たぶん、これが世界で最初にADHDの病態を記述したものではないか」と、感想が書かれていたのを思い出した。
やじゃどんの首、この伝承話がいつ起こったものかわからないけれども、源氏物語よりもさらに昔から伝わるものであったとすると、これが世界最初かも知れん。

まぁ、世界最初かどうかはさておき、人類の現代の種が発生してから三万五千年とか聞くけれども、たぶん、今の人と同じような割合で、こうした病気の人はいたのかも知れん。
統合失調症は120人に一人といわれていて、これは胃潰瘍の罹患率に匹敵するほど、ありふれているものらしい。
統合失調症とは何かという文章をいくつか読んでみると、小難しい心理学の話よりもよっぽど人間理解を深めるというような場面で「じっさいにそくしている」気がする。

このやじゃどんの伝承話もたぶん、夢中になると浸食も忘れてのめり込んでしまう実在の人がいたんだろうと思う。
そして、その話が伝わるということは、こういう行動パターンの人もいるわけで、もし身近にそんな人を見たらば、そのひととどう折り合いを付けるべきかを前もって考えてみたりするきっかけが与えられることになり、無駄な消耗をせずに住むかも知れん。
このあたりは、伝承話からもたらされる知恵といってもいいかも知れん。

そういう知恵があるならば、お宅の人とか自閉症の人とか、対人関係が下手くそなかわりに、平凡な人には太刀打ちできない集中力とか観察力を発揮して特殊な分野で成功したりもするらしいが、それをサポートしたり、その成果を引き出してあげたりという連携も生み出されるかも知れん。

こういう人間観察系の話というのも、実に良く見ていてびっくりさせられたりしますね。

面白かったです。
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