No.0754
あねがわといもうとがわ
姉川と妹川
高ヒット
放送回:0474-B  放送日:1984年12月15日(昭和59年12月15日)
演出:三輪孝輝  文芸:平見修二  美術:三輪孝輝  作画:三輪孝輝
滋賀県 ) 31497hit
姉妹の姫が美しい龍となり、山間部に川を作る話

昔、琵琶湖の近くの伊吹山の谷に、元気のいい姉妹の姫が住んでいた。

姫の住む谷には川がなかったので、村人たちは田んぼが作れず、粟やそばなどを作って貧しく暮らしていた。それでも村人たちは、どこの誰かも分からない二人の姫を大事にしていた。

この年は、冬からの長雨が梅雨まで続き、山の高い所に大きな池の水たまりができていた。さらに幾日も続く雨は激しさを増し、山はもうパンパンに水を吸い限界に近付いていた。

姉妹は、山が崩れるのを防ぐため、たまった池の水を抜こうと池に飛び込んだ。池の水は勢いよく流れだし、二人の姫はきれいな龍に姿を変えた。二人の龍は、池から吐き出された水と一緒に谷筋に沿って一気に駆け下りていった。

山々は落ち着きを取り戻し、この水が流れたところはそのまま川となった。この川のおかげで田んぼも作れるようになり、村人たちはこの二つの川を「姉川」と「妹川」と名付けた。

(紅子 2011-9-21 1:12)


ナレーション常田富士男
出典滋賀県
場所について姉川と妹川(高時川)の合流地点
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
地図:姉川と妹川(高時川)の合流地点
追加情報
このお話の評価9.0714 9.07 (投票数 14) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/9/21 1:12 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 16  件):   <前  1 ..  3  4  5  6  7  8  9  .. 16  次>  
コメント一覧
6件表示 (全6件)
Perenna  投稿日時 2019/2/7 22:09
この昔話を見ていて、なにかの本で読んだことのある虎姫の伝説をふと思い出しました。
デジタルコレクションで虎姫とか虎御前で調べてみたら、昭和13年に出版された「北陸・高山線地方」という本を見つけました。(コマ番号5/28)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1120951/5

「虎御前山(トラヒメヤマ) 虎姫駅の東北一粁
滋賀県東浅井郡、姉川の北、小谷山の西南に孤立する丘陵で、元亀の昔、信長が浅井長政を攻めた時その本陣を置いた處で、伊吹山を遠望して琵琶湖の風光を脚下に控へ、四季の眺めが勝れてゐる。南麓の虎姫村は伝説によると昔此の地にセゝラギと呼ばれた長者が、山の中にある桃須谷の古井戸から現はれたと云ふ美女を迎へて妻とし、虎御前と名づけて寵愛してゐた。間もなく女は懐胎したが、産んだのは十五匹の蛇だつたので、女は深くこれを恥ぢて此の池の淵に身を投げたことから此の地名が起こつたと云ふ。」

二人の姫の出自は、ひょっとしたら虎御前の産んだ十五匹の蛇のうちの二匹(二人といったほうがいいかも…)だったのかもしれません。
アニメのふくよかな姫たちの絵柄を見ていると、なんとなく小谷城主だった浅井長政の娘の三姉妹(茶々、初、小督)を連想しますね。
ゲスト  投稿日時 2016/1/26 21:09
自分はこの姉川には閻魔大王の姉が住むと言い伝えを聞きましたがどうでしょうか?
もみじ  投稿日時 2013/2/12 21:17
いえいえ、お役に立てたようで何よりですヾ(*´∀`*)ノ

女子高生だったんですかー(;゚Д゚)!おぉぅ

丁寧に自己紹介ありがとうございます。
日本昔話は、今現在においても共感できる話がたくさんありますよね(・∀・)♪
時にはぞくっとするような怖~い話もありますけどね( ̄▽ ̄;)

マルコさんが、いつも調べて載せておられる内容は、とても細かく書いてあって
いつもいつもすごいな~と感嘆して読んでいます(・ω・)
文面から地元LOVEが溢れてます(`・ω・´)*

私が行ったことがあるのは東京か神奈川か千葉の某ネズミワールドでしょうか。
あと、福島の会津若松には行ったことがあります(・ω・)
いつか栃木にも行ってみたいですヾ(*´∀`*)ノ

マルコ  投稿日時 2013/2/8 22:34
教えてくれてありがとうございます!!やっぱり土地の人に質問するのが一番ですね!!
年末年始のご挨拶を読んで初めて知ったのですが、もみじさん私よりも年上なんですね。

私も少し自己紹介を・・・。

マルコは現在、女子高校生です。生まれも育ちも、下野の国。
まんが日本昔ばなしとの出会ったのは、幼い頃、マルコの父が昔ばなしの再放送をビデオに録画しておいてくれて、それを見て育ちました。
マルコの名前は「飛ぶ木」の「二荒山神社」でいただきました。昔ばなしとは何か不思議な縁があるような感じがしますね・・・。
趣味は、昔ばなしの舞台巡りです。
昔ばなしの舞台をマルコがどうやって調べているかというと・・・図書館に通って、郷土資料を読みあさっております。なんというか、家でゲームや携帯、テレビを見るよりも「まんが日本昔ばなし」のことについて調べたり、見たりするのが好き(*´∀`*)という性分であります!!
昔ばなしの事について調べるのは、私にとってとても楽しいことでもあります!!

今の時代、人との繋がりが薄いって言うじゃないですか・・・昔ばなしの舞台巡りをしていると、人との優しさって嬉しいな、人と話すのって楽しいな、この土地にはこんな出来事が本当にあったのか、私たちの先人たちってすごいんだぁ・・・などなど、まだまだ勉強中のマルコは教えられることばかりです。
「目に見えないからといって、そこには何もないと決め付けてしまうのは、愛とか、希望とか絆とかがこの世にないって決め付けてしまう事と同じことなんだよ・・・。」とか「人を見かけで判断してはいけない」「見落としてはいけない、小さく見える幸せほど、大きな幸せはないのだから・・・。」とか・・・マルコが昔ばなしから教えられたことです。
昔ばなしってマルコが忘れがちな何かを教えてくれているような・・・そんな気がします!!

色々とベラベラ話してしまいました・・・ごめんなさい!!
もみじ  投稿日時 2013/2/8 1:24
おっしゃるとおり、このお話の「姉川」は
歴史に出てくる「姉川の合戦」で有名な姉川のことです(`・ω・´)*

滋賀県に興味を持ってもらえるのは嬉しいですヾ(*´∀`*)ノ

ちなみに妹川もちゃんとあるようです。

滋賀県の川としての登録名は「高時川(たかときがわ)」で姉川に合流する支流なのですが、
地域住民の方曰くは、別名「妹川」だそうです(・ω・)

私は有名な古戦場「姉川の戦い」のことしか知りませんでしたが(´ε`;)
ただなんとなく「姉」があるのだから「妹」だってあるんだろうな~
とは思ってました。

姉川・妹川の民話を知って、「あぁやっぱり妹もあるんだー」と思いましたが
滋賀には琵琶湖に流れている川に「妹川」と書かれた川がなかったので、
勝手に「きっと長い年月の間になくなったのかな?」とか自己完結( ̄▽ ̄;)
まさか支流だったとは思いもよりませんでした。
ちゃんと調べてみるものですね(・ω・)*


調べたところによると

姉川と妹川は途中で合流していて、その地域名が「落合(おちあい)」
これは、別々のルートを通って池から水を流した姉妹が
“そこで落ち合った”ことに由来しているとも言われています。

ということだそうですよ(・ω・)♪
マップで「落合」の文字があるのが確認できるかと思います(・∀・)♪

二人で一緒に犠牲になる道を選んだのに、
別々の方向に流れたら会えないから寂しいですよね。
ちゃんと合流して一緒に琵琶湖に流れてるあたり
本当に仲の良い姉妹だったんだなぁと思います(・ω・、)
マルコ  投稿日時 2013/2/7 23:26
このお話の姉川って「姉川の戦い」の姉川でしょうか?
この間、学校の日本史の授業で「姉川の戦い」という言葉を見つけて、「これひょっとして昔ばなしの『姉川・妹川』の『姉川』かな?」って興味を持ったものですから・・・。
もみじさんは滋賀県の出身だと聞いたので、何か詳しい情報を知っているんじゃないかと思いました・・・。できれば、マルコに教えてください!!よろしくお願いします!!
投稿ツリー
6件表示 (全6件)
現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

25 人のユーザが現在オンラインです。 (24 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)