No.0747
かほうのさら
家宝の皿
高ヒット
放送回:0470-A  放送日:1984年11月17日(昭和59年11月17日)
演出:小林治  文芸:沖島勲  美術:水谷利春  作画:片岡千恵
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あらすじ

昔、あるところに大金持ちの男がいました。この家には、先祖代々、唐土(もろこし)の青磁といわれる青い皿が、家宝として受け継がれていました。

この男もこの皿を大切にして、皿を箱から取り出して眺めてはうっとりする毎日を過ごしていました。

ある時、友人と大阪のちょっと名の知れたところへ食事に出かけました。そこでは、大切なお客様には特別なお皿で、ご馳走を出してくれました。

男は、出されたご馳走に舌鼓を打っていましたが、ご馳走が盛り付けてあったお皿が、わが家の家宝の皿と全く同じ皿であることに気が付きました。男は大慌てで、自宅の家宝の皿を確認しに戻りましたが、わが家にはきちんと桐の箱に収まった状態で保管されていました。

男は、「天下に二つとない名器である家宝の皿が、世の中に二つもあるとわが家の名前に傷がつく」と思い、店主に皿を30両で譲ってくれるように懇願しました。店主は「どんな額でも家宝の皿ゆえ譲れない」と断りましたが、男は強引に30両を投げよこし、皿を取り上げて庭に駆けだしました。

そして、男は庭の石に皿を投げつけ、粉々に砕いてしまいました。男は「これで、皿は世の中に一つだけになった」と、安心して自宅へ帰りました。

家に帰った男は、いつものように大切な家宝の皿を眺めて楽しもうと思い、桐の箱のふたを開けてみました。すると不思議なことに、皿は粉々に砕けていて、桐の箱の裏からあの時の30両が落ちてきました。

(紅子 2013-9-22 22:35)


ナレーション市原悦子
出典川崎大治(童心社刊)より
出典詳細日本のふしぎ話(川崎大治 民話選3),川崎大治,童心社,1971年3月20日,原題「家宝の皿」
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※掲載情報は 2013/9/22 22:35 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
7件表示 (全7件)
頭方  投稿日時 2018/11/30 9:41
下唇おじさん、再び登場。だが、最後の結末に長い間?が浮かんでいました。
まゆぽん  投稿日時 2018/11/20 10:11
こんにちは!
今なら料理屋さんの皿と家宝の皿は同じ皿だったと、オチとして納得するのですが、

子どもの頃は「(遠くの)料理屋さんで割ったのに主人公のおじさんの家でなぜ同じように割れていたのか?」
という疑問がずっと残っていました…。

あと、割ったお皿の破片が主人公のおじさんの顔中に刺さっていたのがすごく衝撃的でした…。
確か、けっこうたくさん刺さってて(・Д・)すごく痛そうなのにおじさん全然痛そうにしてなかったんですよね、それが子供だった私にはかなりビックリな出来事でした。
ゲスト  投稿日時 2018/4/17 17:07
よこしま屋せこ右衛門こと下唇叔父さん、この話で初めて物語の、主人公になる。
ゲスト  投稿日時 2015/7/3 7:49
これぞ日本昔話の世にも奇妙な物語ですね。じゃあ、この割れた皿は........
じゅりあちゃん  投稿日時 2014/11/2 21:27
 料亭の主人の青々としたひげの剃り跡は、若い頃の長嶋茂雄監督みたいです。
じゅりあちゃん  投稿日時 2014/9/29 21:58
 下唇おじさん(アゴ吉さん)、大店の旦那として登場ですが、その名はよこしま屋せこ右衛門!
坊屋良子  投稿日時 2013/4/28 7:37
小林治さんの演出がいちいち気になってしまう回です。
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