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No.0737
かみさまのとしさだめ
神さまの年定め
高ヒット
放送回:0463-B  放送日:1984年09月29日(昭和59年09月29日)
演出:若林常夫  文芸:沖島勲  美術:若林常夫(渡辺由美)  作画:若林常夫
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人間が年をとってから苦労する、その理由

ずっと大昔の話、この世の生き物には「寿命」が無かったので、神様はすべての生き物に寿命を授けることにした。

まずは、鳥と魚たちの寿命を決めて、それから陸地の生き物には三十年という寿命を決めた。すると、いつも人間に叩かれこき使われている馬が「30歳では多すぎる」と訴えた。仕方なく神様は馬の寿命を20歳としてあげた。今度は、いつも人間の食料の番をするために寝不足の犬が「30歳では多すぎる」と訴えた。可哀そうにと思った神様は、犬の寿命を10歳とした。

しかし人間は「30歳では全然足りません!」と、元気いっぱいに訴えた。長生きして沢山の子供たちと楽ーしく暮らしたい!と訴える人間の欲深さに呆れつつも、神様は馬から引いた10歳と犬から引いた20歳を足してあげた。こうして人間の寿命は60歳となった。

神様が年定めをしてからは、馬は苦労しても20年で、犬は疲れても10年でこの世を去ることができるようになった。しかし、人間は30歳を過ぎると馬のように重荷を負う事になり、40歳を過ぎると犬のように夜もおちおち眠れなくなった。人間は欲をかいたために、年をとってから苦労ばかりするようになった。

(紅子 2011-11-3 22:03)


ナレーション常田富士男
出典瀬川拓男(角川書店刊)より
出典詳細神々の物語(日本の民話03),瀬川拓男,角川書店,1973年10年25日,原題「人間の年六十」,伝承地「九州地方」
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※掲載情報は 2011/11/3 22:03 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ドイツ滞在者  投稿日時 2011/9/11 2:25
「神さまの年定め」と非常によく似た内容の話をドイツで耳にしました(ネット上でもドイツ語で読むことができます)。ドイツ語では登場する動物はロバ・犬・猿となっていますが、あらすじはほとんど一緒です。日本の話がドイツに伝わったのでしょうか?それとも別に元になった話があるのでしょうか?何かご存じの方いらっしゃいましたら情報をお願いします。
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