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No.0571
あおとあかのてんぐさん
青と赤の天狗さん
高ヒット
放送回:0358-A  放送日:1982年09月11日(昭和57年09月11日)
演出:杉井ギサブロー  文芸:杉井ギサブロー  美術:馬郡美保子  作画:杉井ギサブロー
山形県 ) 27325hit
仲良し天狗の仲の良いお話

むかしむかしあるところにまるで嘘のように高い高い山があった。その高い山のてっぺんにとても仲の良い青い天狗さんと赤い天狗さんが住んでいた。

あるとき赤い天狗さんが、喧嘩ばかりしていて忙しく様変わりしている人間達を見て、500年生きて来て何にも進歩が無い自分達を変える為に喧嘩しようと言い出した。青い天狗さんもしぶしぶ納得して、とりあえず離れて過ごす事にした。

そんなある日、青い天狗さんが何故かピカピカ光っているお城を見付け、退屈しのぎに鼻を伸ばしてみた。お城のところまで鼻を伸ばしてみると、虫干しするところの無くなったお姫様の綺麗な着物が、青竹の干竿と間違えて鼻にかけてしまった。

重くなったので鼻を元の長さに戻してみると、沢山の綺麗な着物が手に入った。青い天狗さんは大喜びして着物で遊んでいると、理由を聞いた赤い天狗さんは羨ましくなり、真似をしてお城まで鼻を伸ばしだした。

すると、綺麗な着物を手に入れるつもりが、お城の主や家来達から得体の知れぬ物として散々斬り付けられてしまったのだ。

赤い天狗さんの痛々しく傷付いた鼻を見た青い天狗さんは大変可哀相に思い、綺麗な着物を半分分けてこれまで以上に仲良くなったとさ。

(投稿者: 迦楼羅 投稿日時 2012-10-23 14:57 )


ナレーション市原悦子
出典山形県
DVD情報DVD-BOX第8集(DVD第37巻)
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追加情報
本の情報講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第03巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第051巻(発刊日:1983年10月)
絵本の解説深山に住み、鼻が高く自由に空を飛ぶことができるという“てんぐ”も、昔ばなしにはよく登場します。高い山で仲良く住んでいた青と赤のてんぐは、平和な暮らしにあきて、おたがい一人の方がいいと別々に暮らし始めました。青いてんぐが遊び半分で鼻をのばすと、お城のお姫様のきれいな着物が沢山かかりました。ところが赤いてんぐが鼻をのばすと、めちゃくちゃに切りつけられてしまいます。青いてんぐは赤いてんぐをなぐさめ、二人は仲直りをして一緒に暮らすようになったという話。一人ぼっちのつまらなさ、友達の大切さをあらためて教えられます。(山形地方の昔ばなし)(講談社のデラックス版絵本より)
講談社の300より書籍によると「山形県のお話」
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※掲載情報は 2012/10/23 22:57 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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Wii  投稿日時 2022/2/11 14:22
青い天狗と違って色が赤いからすぐバレそうなのに鼻を伸ばしてしまった赤い天狗…
Perennaさんの言う「ペナンペとパナンペ」は確かゴールデンカムイの21巻でも紹介されてたような…
Perenna  投稿日時 2021/2/3 0:11
この昔話と似たような話が、角川書店の「民衆の笑い話・日本の民話11」にも載っています。
「ペナンペとパナンペ」というアイヌの昔話です。
「むかし、アイヌの国にペナンペとパナンペがおった。あるとき、貧しいパナンペが富豪になろうと思って、自分の巨根をどこまでも細く長く伸ばして、長い長い竿にして、なんと海の向こうの松前の城下町へ差し掛けた。」という書き出しで始まっています。
松前の殿さまがこの巨根を竿と勘違いして、家来に命じて美しい衣装やら、お宝のつづら袋などを吊るして虫干しさせました。
すると、パナンペは自分の巨根をしずしずと引っ込めたので、松前の殿さまのお宝を残らず手に入れて、たちまちのうちに大長者になったそうです。
これを聞いたペナンペは真似をして、松前城に向けて巨根を伸ばしました。
すると、殿さまの家来にハッシ、ハッシと刀で斬りつけられ、とうとう自分の大事なものを失ってしまったというオチです(笑)
山形県に伝わる天狗の鼻の昔話とは、なんらかの関係や共通性があるのでしょうか?
虫  投稿日時 2017/8/3 19:22
これ昔トラウマだった。なにしろ殿様が赤天狗の鼻を斬りつける所が一番怖かった。シャケ美さんの気持ちがわかりません。
シャケ美  投稿日時 2016/5/1 22:45
お話そのものより、作画や市原さんの演技に和みました。いたいよーって泣く赤い天狗さんがかわいくてかわいくて…
マニアック  投稿日時 2011/11/15 20:25
必見!常田さん演じる大奥の声。詳しくは、来年4月のDVDにて。
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