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No.0056
こじきのくれたてぬぐい
乞食のくれた手ぬぐい
高ヒット
放送回:0032-B  放送日:1976年05月15日(昭和51年05月15日)
演出:高橋良輔  文芸:沖島勲  美術:西田稔  作画:倉橋達治
東北地方 / 東京都 ) 64472hit
あらすじ

江戸に海丸という海産物問屋があり、そこにお梅どんという十八になる女中がいた。お梅どんはたいそうな働きもので気だても良かったが、決して器量よしというわけでなかった。

ある夏の暑い日、お梅どんが店先で水を播いていると、一人の乞食がやって来て、水を一杯くれと言う。しかし女将さんが出てきて、とっとと帰れと言って追い返してしまう。心の優しいお梅どんは乞食を可哀相に思い、女将に内緒で水と握り飯を分けてやると、乞食はお礼といって汚い手ぬぐいを差し出す。

お梅はその夜、夢の中で観音様に顔をなでられる夢をみるが、井戸に顔を映すと、やはり以前のままだった。悲しくなった青梅は明け方まで泣きとおした。朝になり、若い衆がいつものようにお梅の顔をからかった。お梅は涙があふれ、顔を洗って、乞食に貰った手ぬぐいで顔を拭いた。
するとお梅の顔が大和絵に出てくるような美人に変わっていた。

そこに女将さんがやって来てことの顛末を聞くと、さっそく自分も美しくなろうと江戸の乞食を集めて、酒や食事を振る舞い、乞食の使った手ぬぐいを集めた。女将の顔はどの手ぬぐいを使っても変わらなかったが、最後に残った手ぬぐいで顔を拭くと、馬の顔になってしまった。

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 14:35 )


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
VHS情報VHS-BOX第5集(VHS第45巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第6巻-第030話(発刊日:1976年9月1日)/二見書房まんが日本昔ばなし第14巻-第56話(発刊日:2006年8月30日)/講談社テレビ名作えほん第014巻(発刊日:1977年11月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「東北地方の昔ばなし」
講談社の300より書籍には地名の明記はない
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「東京地方の昔ばなし」
このお話の評価9.0625 9.06 (投票数 16) ⇒投票する
※掲載情報は 2012/8/14 14:34 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
10件表示 (全17件)
ゲスト  投稿日時 2021/5/26 17:11
これがウマ娘ですか(違う)
こんはる  投稿日時 2020/10/19 20:39
今日学校で見たわwwwwwそして巻き戻しwwwww wwwww wwwww wwwww w
ゴンザ  投稿日時 2020/6/14 10:02
オチは少なくとも雪むかしよりはマシだと思いますがね
ファミリア  投稿日時 2020/6/14 1:48
面白いお話ですが、お梅どんが美人になってハッピーエンドってのが、
ちょっと納得いかない。
心がきれいでも不細工なままだと幸せになれんのかと…。
お梅どんが元の顔のままで幸せになれるお話なら、
尚よかったです。
華煌  投稿日時 2019/11/20 12:58
てっちゃん 投稿日時 2013/8/25 16:43 さんのコメント、馬になった女将さんのその後が、お梅さんの手ぬぐいで元に戻るというおはなしに心が和みました。
このまん日は放送が始まった時から見続けていました。この「乞食のくれた手ぬぐい」は私にとってとても大切なお話の一つです。二人姉妹の姉として育ちましたが、母親が望まぬうちに(結婚はしたけれど、まだまだ夫と遊びたかった時に)生まれたわたしは、生まれてきたことから全てにおいて母の気に障り、キカン気が強くわがままでトラブルメーカーだが美人に育った妹と、悉く差別され続けていました。父や母方の祖父母、親戚たちからは、「二人姉妹なのにそんなに差別してはいけない。こんないい子を苛めるお前はどうかしている」と庇ってもらい、優しくかわいがって貰いましたが、子ども心にやはり「母に愛されたい」と言う思いが募っていました。度重なる有言、無言の「不細工・厄介者・邪魔者」の母親の思いを感じつつ、劣等感に苦しんでいました。そんな時このお話を見て、なんとなく明るい希望を持てるようになりました。現実に美人になることはないでしょうが、正しく優しい心を持って生きることを支えにできる気持になりました。このお話は暗い人生に一点明るい光を得た大切な一話です。
また見せて頂きありがとうございました。
七篠  投稿日時 2017/2/6 1:51
「雪むかし」と類似点が多いけどこっちはハッピーエンドなんだね…
天網恢恢  投稿日時 2016/12/9 18:23
ナレーションの最初で「花のお江戸のど真ん中」といってるので
東京でいいんじゃないでしょうか
鬼喜來のさっと  投稿日時 2016/12/7 22:50
出典は角川書店の『日本の民話5長者への夢』より「こじきのくれた手ぬぐい」(松谷みよこ)ですね。東北地方の昔話と注釈があるので東京地方とあるのは誤植の可能性が高いです。角川書店の『日本の民話』(文庫版・全十二巻)を手に入れましたが、書籍版の同シリーズから、原作としてかなり取り入れているみたいです。
ゲスト  投稿日時 2016/12/7 18:58
うーん・・・
心優しく働き者でも、顔が大和絵のようにきれいになるまでは他人には馬鹿にされるという事実。
MARIE  投稿日時 2016/4/11 12:45

 女将さんがケチで欲張りで意地悪なのに対し、女中のお梅は心優しいですね。

 お梅が乞食からもらった手ぬぐいは、単純にお礼だけでなく、親切な心・良いことをすると良いことが返ってくることの象徴なのでしょうね。

 
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