お爺さんが山で柴刈りをしていると、どこからともなく「でんかしょ、でんかしょ」とかけ声が聞こえる。
声のする方に行ってみると、ネズミが二匹相撲を取っていた。太っているネズミは長者のとこのネズミで、痩せているネズミはお爺さんの家のネズミだった。お爺さんは痩せているネズミが負けっぱなしなのを哀れんで、その日餅をついてネズミに食べさせてやった。
すると翌日はやせたネズミも太ったネズミに負けない相撲をとれるようになった。太ったネズミがどうしてそんなに強くなったのかと訪ねると、痩せたネズミはお餅を食べたからだと答える。そこで太ったネズミは今晩蔵の中からお金を持っていくからお餅を食べさせて欲しいと頼む。
その夜お爺さんとお婆さんは二匹のネズミのためにお餅と赤いふんどしを作ってやった。次の日、二匹のネズミは赤いふんどしをしめて「でんかしょ、でんかしょ」と言って相撲をとり、お爺さんとお婆さんはそれを見て喜んだ。
(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 14:40 )
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | (表記なし) |
DVD情報 | DVD-BOX第11集(DVD第52巻) |
本の情報 | サラ文庫まんが日本昔ばなし第3巻-第013話(発刊日:1976年6月25日)/童音社BOX絵本_第12巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート1-第049巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第10巻-第40話(発刊日:2006年5月23日)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第07巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第003巻(発刊日:1977年5月) |
サラ文庫の絵本より | 絵本巻頭の解説によると「秋田地方の昔ばなし」 |
童音社の絵本より | 絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「秋田県の昔ばなし」 |
講談社のデラックス版絵本より | 貧乏なおじいさんとおばあさんの家に住むヤセねずみは、金持ちの家に住むデブねずみと相撲をしては負けてばかり。それを知ったおじいさんとおばあさんは、お餅を作ってねずみに食べさせ、ひそかに応援します。強くなったヤセねずみにお餅の事を聞いたデブねずみは、自分も一緒にお餅を食べにいき、かわりに家から小判を持って行きます。昔、ねずみは大黒様のお使いと考えられていました。「ねずみ浄土」という昔ばなしでは、ねずみが大判小判を授けてくれます。このようなねずみに対する考えから、この話は生まれたのでしょう。(秋田地方の昔ばなし) |
講談社の300より | 書籍には地名の明記はない |
レコードの解説より | LPレコードの解説によると「秋田地方の昔ばなし」 |
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