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No.0399
くわばらのおこり
くわばらの起り

放送回:0250-A  放送日:1980年08月16日(昭和55年08月16日)
演出:三善和彦  文芸:沖島勲  美術:小関俊之  作画:三善和彦
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あらすじ

昔、兵庫県三田(さんだ)の桑原のあたりに、水が豊かで米もたくさん収穫できる村があった。

この空の上には雷様たちがいて、年に一度、にぎやかな嫁取り競争を行うのだった。嫁を取る資格を得るためには、大太鼓を大きく鳴らす事ができ、肉付きの良い人間のヘソを取ってくる事、そのヘソの数が多い事、この三つの条件をクリアしないといけなかった。

若い鬼たちは嫁取り競争に勝ち残るため、みな精いっぱい大太鼓を打ち鳴らしたが、その中でも赤鬼のピカ吉が一番上手に大太鼓を叩いてみせた。ピカ吉は、今年の嫁取り競争に勝てる手ごたえを感じながら、次の条件である「大きなヘソ」を取るため、雲の上から人間たちのヘソを物色した。

すると、大きなデベソを出して昼寝している寺の和尚さんを発見し、我先にヘソを取ろうと仲間と競り合っているうちに誤って雲から転落してしまった。落ちたところは寺の井戸で、ものすごい雷の音に集まってきた村人たちによって井戸の中に閉じ込められてしまった。

井戸の中から必死に助けを乞うピカ吉を可哀そうに思った和尚さんは、二度と桑原には雷を落とさない事を約束させて井戸から出してあげた。それから今でも雷が落ちそうになると「クワバラ、クワバラ」と言えば、落ちてこないそうだ。

(紅子 2011-11-18 19:58)


ナレーション市原悦子
出典宮崎修二朗(未来社刊)より
出典詳細兵庫の民話(日本の民話25),宮崎修二朗、徳山静子,未来社,1960年01月31日,原題「くわばらの起り」,採録地「三田市」,有馬郡誌より
場所について欣勝寺(きんじょうじ)雷が落ちた寺
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地図:欣勝寺(きんじょうじ)雷が落ちた寺
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※掲載情報は 2011/11/18 19:58 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
3件表示 (全3件)
Perenna  投稿日時 2018/12/28 20:29
「くわばらくわばら」のおまじないについては、大阪府和泉市桑原にも似たような説話があります。
「日本伝説叢書・和泉の巻」(大正9年)には、次のような話が収録されています。(コマ番号123/184)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953572/123

「郷荘村大字桑原の俊乗坊重源の古蹟俊乗堂の傍に、桑原の井といふがある。むかし、此井に落雷があつて、井より上らんとするところを、人々寄集まり、井の上に蓋を覆ふて、雷を責むる事久しかつた。雷は、大に苦しんで、誓つて言ふには、永く此地へ落つる事をしないと、即ち之を免した。此故に、此地には、今に至るも落雷がない。坊間に、雷鳴の時、「桑原桑原」といふのは、此謂によるとの事で、その声に、雷は注意して、決して落ることがないといふことである。」

こうした「桑原」にまつわる地名と雷さまとの因縁めいた説話は、日本のあちこちに似たような話が伝承されているのではないでしょうか?
Perenna  投稿日時 2018/12/28 0:06
「有馬郡誌」(昭和4年)によれば、雷が落ちた欣勝寺について次のように書かれています。(コマ番号226/507)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1174068

「大宋山欣勝寺 桑原に在り
享禄元年玄普和尚の創立開祖、徳四隣に洽く爲めに雷獣降伏云々の神秘的由緒あり。」

また、明治時代の新聞記者で評論家の鵜崎鷺城という人の書いた「頭を抱へて」(大正4年)という随筆集には、雷と桑原の関係について次のように書かれています。(コマ番号181/194)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1899853/180

「雷鳴の時、何の意味とも知らずに桑原々々といふ習はしになつて居るが、其由来は京都に桑原子爵といふ公卿華族があつて、菅公の後裔であるから、他に落ちても雷の本家たる菅原家に落ちないとといふ迷信より来て居るのださうな。」

京都の公家である桑原家は、江戸時代の初めに菅原道真の子孫の五条家から分家しました。
大宰府の天神様で有名な菅原道真は怨霊となり、京都御所の清涼殿に雷を落としたことで知られています。
雷と桑原に関する地名や家名は、なにやらいろいろな深い因縁や由緒があるみたいですね。
なーのん  投稿日時 2014/5/13 17:25
私、兵庫県三田市に住んでいましたが、初めて聞きましたね!!!有名なんですか??
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