昔、心優しいおばあさんと意地悪ばあさんが、隣同士で住んでいた。
ある日、近所の悪ガキが怪我をさせた雀を、優しいおばあさんが手当てしてあげた。
すると元気になった雀は、お礼にひょうたんの種を持ってきた。 おばあさんがそれを育てるとたくさん実がなったので、収穫したひょうたんを屋根いっぱいに吊しておいた。 そしたらなんと、そのひょうたんの米が出てきた。
それを見ていた意地悪ばあさんも、さっそく雀を捕まえ痛めつけて 「介抱してやったんじゃから、ワシにもひょうたんの種持ってこい」と脅した。
まんまと種を手に入れた意地悪ばあさんは、 さっそく育てて実ったひょうたんを収穫し、屋根に吊した。 しかしいくら待っても米が出てこない。 怒った意地悪ばあさんがひょうたんを叩くと、中から大量の蛇やゲジゲジが出てきた。
家と体を虫だらけにしてしまった意地悪ばあさんは、気絶してしまいましたとさ。
(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)
ナレーション | 常田富士男 |
出典 | 安池正雄(未来社刊)より |
出典詳細 | 神奈川の民話(日本の民話19),安池正雄,未来社,1959年05月30日,原題「雀のくれたひょうたん」,話者「安池鍬蔵」 |
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