ある村に、田植えが終わり一段落ついた嫁と婆さん(姑)がいました。夫は隣村まで田植えの手伝いに出かけ、終日留守ということで、二人は久しぶりにぼた餅を作る事にしました。昔のお百姓さんにとってぼた餅(おはぎ)は、めったに食べられないくらい貴重なものでした。
二人で作ったぼた餅を、二人で仲良くお腹いっぱい食べました。沢山作ったぼた餅は、残りあと4つ。このぼた餅を、明日の朝一人占めして食べようと考えた婆さんは「嫁の顔を見たらカエルになれよ」と言いつけ、鍋の中に隠して就寝しました。
翌朝、隠していたぼた餅を一人で食べようと、鍋のフタをあけた婆さんの目の前に、カエルが4匹飛び出してきました。あわててカエルを追いかけましたが、カエルはピョンピョン飛び跳ねながら田んぼに逃げ込んでいきました。
「オラのぼた餅が泳いで行っちまっただよー」と、婆さんは悔しがったが、嫁の方が一枚上手(うわて)だった、という事ですね。
(紅子 2011-9-17 18:34)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | (表記なし) |
DVD情報 | DVD-BOX第3集(DVD第11巻) |
VHS情報 | VHS-BOX第4集(VHS第35巻) |
本の情報 | 講談社テレビ名作えほん第067巻(発刊日:1986年12月) |
講談社の300より | 書籍には地名の明記はない |
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