福島の民話 第二集(未来社,1966年09月30日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。
岩谷(福島市渡利)に、とうすけどんという怪力の男がいました。心優しく正義感のある男で、鳥谷野の長者の家の奉公人でした。
長者は意地悪でけちんぼで、いつも使用人たちをこき使っていました。心優しいとうすけどんは普段は何もいわず黙々と働いておりましたが、他の使用人たちが困っていると長者をぎゃふんと言わせていました。
ある時、精米状態の悪い麦飯に不満を言った使用人に対して、長者が「のどは街道、通り過ぎれは精米状態が悪くても大丈夫」と言い返し、まったく聞く耳を持ちませんでした。そこで、とうすけどんは馬に与える草をイバラだらけトゲだらけの植物にして、馬を困らせることで長者をやりこめました。
面白くないと思った長者は「わしの女房をカゴに乗せて、高湯に湯治に連れて行ってくれ」と、とうすけどんに無理難題を言いつけました。しかし怪力のとうすけどんは、天秤棒に女房を乗せたカゴと米俵を取り付け、たった一人で軽々と担いで出発していきました。
鳥谷野のスーパースター、とうすけどんのお話でした。
(紅子 2014-1-20)
ナレーション | 未見のため不明 |
出典 | クレジット不明 |
出典詳細 | 福島の民話 第二集(片平幸三,未来社,1966年09月30日)採録地は福島市で、舞台は福島市渡利。 |
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