No.0305
とろかしぐさ
とろかし草
高ヒット
放送回:0190-B  放送日:1979年06月16日(昭和54年06月16日)
演出:山田みちしろ  文芸:沖島勲  美術:小関俊之  作画:山田みちしろ
徳島県 ) 46907hit
落語にもなっている「人間を溶かす草」の話

昔ある所に清兵衛(せいべえ)というきこりがおった。

清兵衛が木を切っていたら、旅人がうわばみに襲われているところを見つけた。 どうすることもできないので、木に登って様子を見ていたが、旅人はうわばみに飲み込まれてしまった。

旅人を飲み込んだうわばみは腹がふくれて苦しいくなり、何やら黄色い草を食べ始めた。 すると、うわばみの腹がへっこみ、うわばみはスッキリして草むらに帰って行った。きこりはその黄色い草をひとつかみ持って村に帰り、その出来事を村人に話して聞かせた。が、その草のことだけは誰にも話さなかった。

まあ命拾いしたお祝でもしようかと、その夜村人は清兵衛の家に集まった。そこで村の一番の金持ちから「いっぺんに5杯ソバを食えたら田畑を一反やろう」と持ちかけられた。あの草のことを思い出した清兵衛は、自信たっぷりで挑戦したが、どうしても4杯目が食べられない。そこで一度便所に行き、こっそりあの黄色い草を食べた。

だが、いつまでたっても清兵衛は戻ってこない。心配した村人が便所に行ってみると、清兵衛の着物だけ残っていて姿は消えていた。その黄色い草は、食べたものを溶かすのではなく、人間を溶かす草だったのである。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション市原悦子
出典永田義直(金園社刊)より
出典詳細ふるさとの民話(実用百科選書),永田義直,金園社,1974年08月01日,原題「とろかし草」
備考アニメ放送時には出典元が明記されていがが、DVD収録時に出典元が消されている。理由は不明。
DVD情報DVD-BOX第12集(DVD第60巻)
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追加情報
本の情報童音社BOX絵本_第65巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート2-第120巻(発刊日:1980年かも)/講談社テレビ名作えほん第035巻(発刊日:1981年1月)
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(童音社編集部)には、地名の明記はない
講談社の300より書籍には地名の明記はない
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※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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アーリアジャスール2世  投稿日時 2019/2/28 9:46 | 最終変更
あらすじですが、市原さんのナレーションでは「清兵衛は、一杯二杯三杯まではなんとか食べたが、四杯目からはどうしても食べられんようになった」と言っているので三杯以上ではなく、四杯以上の方がいいと思います。
__
ありがとうございました。該当部分を訂正しました。(2019/3/1)
Perenna  投稿日時 2018/12/16 18:46
大正6年に出版された「日本伝説叢書・阿波の巻」によれば、三好郡井内谷(現在の徳島県三好市井川町)に伝わる昔話らしいです。(コマ番号143/245)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953571/143?viewMode=

もちろん、このアニメの主人公の名前「清兵衛」は、落語の「そばの羽織」からとられたものですよね?(コマ番号278/313)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/891485/278?viewMode=
ゲスト  投稿日時 2018/4/30 6:23
これは。。幼少期に見た日本昔話の中で、一番のトラウマになった話ではないですか!!怖かったし今も怖いです。。
ゲスト  投稿日時 2017/6/15 20:00
山田みちしろか...アンパンマンのキャラクターデザインと同じ人だな。
恋星亭  投稿日時 2015/7/18 18:10
落語の蕎麦清の焼き直しですな。
蕎麦清の清兵衛さんは樵ではなく江戸の商人、なめた草は黄色ではなく赤でした。
何れにしても、とろかし草も蕎麦清も聞いたあとに無性に蕎麦が食べたくなります(^^;
もみじ  投稿日時 2012/8/7 11:23
「とけてしもうてそば団子」の別バージョンって感じですね(・ω・)

食い意地を戒める面と

動物が食べるということは、これは食べれるものなのだろう(・ω・ )♪

と判断してしまうことが昔の人には多々あったのでしょうが、
必ずしもそれが人間にとって「薬」になるわけではないから気をつけるべし
という戒めも含まれているのではないかと思ってしまいます。
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