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No.0229
きつねのみちおくり
キツネの道送り
高ヒット
放送回:0142-B  放送日:1978年07月08日(昭和53年07月08日)
演出:矢沢則夫  文芸:沖島勲  美術:西村邦子  作画:矢沢則夫
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あらすじ

昔、熊本県山鹿市小坂(おさか)というところには、お仙じょ(おせんじょ)と呼ばれる岩切り場がありました。このお仙じょは寂しい場所で、人を騙すというキツネが住みついていました。

ある時、坂村に住む米(よね)さんが、夜の帰り道にお仙じょを通りかかると、どこからか人の足音が聞こえてきました。米さんはゾッとして、無我夢中で走って家に帰りましたが、お土産にもらったご馳走を狐に取られてしまいました。

またある時、お婆さんが町でたくさんの買い物をした帰り道、夜にお仙じょを通って帰っていました。するとまた、パタパタと人の足音が聞こえてきました。威勢のいいお婆さんでしたので、「キツネめ!わしゃ取られんぞ」と威嚇しましたが、結局は買ってきた食材を全部取られてしまいました。

怒った村人たちは「毒まんじゅうを作って狐に食べさせよう」と相談しました。しかし、この話を知った定助(さだすけ)さんは「それではあまりにも可哀そうだ」と反対しましたが、村人たちは聞き入れませんでした。

翌朝、定助さんはキツネの事が心配になり、キツネの巣穴を覗いてみると、母親ぎつねが二匹の子ぎつねを抱いたまま死んでいました。悲しんだ定助さんは、それからは村人たちとは一切口を聞かなくなり、石切り場へ毎日通うようになりました。

それからしばらくして、岩場には立派な地蔵さまが刻まれていました。これは定助さんが掘ったものに違いないのですが、定助さんはどこへ行ったのか、その姿はどこにも見当たりませんでした。この地蔵さまは今も残っているそうです。

(紅子 2012-10-25 21:47)


ナレーション市原悦子
出典熊本のむかし話(日本標準刊)より
出典詳細熊本のむかし話(各県のむかし話),熊本県小学校教育研究会国語部会,日本標準,1973年12月20日,原題「きつねの道送り」
場所について山鹿市小坂の金掘(地図は適当)
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地図:山鹿市小坂の金掘(地図は適当)
追加情報
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※掲載情報は 2012/10/25 21:47 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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付近のもの  投稿日時 2018/11/19 22:48
この場所から徒歩1分のとこに住んでますよ(*^^*)おっきい岩?がありますよ行ったことはないんですが、噂ではこの岩裏に寺?があってそこには神様がいて人を襲うという話を昔祖母に聞いたことがあります。絶対に行くなと言うことを言われました……
(未承認)  投稿日時 2018/4/15 21:17 | 最終変更
(未承認)
キツネマン  投稿日時 2015/2/6 17:10
いいお話でした。
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