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No.0212
そらまめのくろいすじ
ソラ豆の黒いすじ
高ヒット
放送回:0131-A  放送日:1978年04月22日(昭和53年04月22日)
演出:やすみ哲夫  文芸:沖島勲  美術:やすみ哲夫  作画:やすみ哲夫
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あらすじ

昔、ある所での話。

お婆さんがそら豆を運んでいると、一粒だけコロコロとこぼれ落ちた。それから火を焚きつけようと藁(わら)を運んでいると、一本だけ抜け落ちた。お婆さんがかまどに火をつけると、一つだけ炭がはじけて外に飛び出した。そうして出会ったそら豆と藁と炭は、幸運にも生き延びたことに感謝し、伊勢参りに出かけることにした。

旅の途中、腹を空かせたネズミに出くわした。三人の中で、そら豆だけが食べ物なので大ピンチだったが、炭が自分の体から火をおこし、ネズミに体当たりして退治した。炭のおかげで助かったそら豆だが、自分だけが食われそうになった事が不満で、腹を立てながら旅を続けた。

やがて三人は、橋のない川に出くわしたので、背の高い藁が橋になる事にした。最初に炭が渡っていたが、あまりの怖さに炭の体から火が出てきた。その火は、みるみるうちに藁に火が燃え移り、炭と藁は川へ落ちていった。

それを見たそら豆が大笑いすると、頭の皮がパチンと破れてしまった。頭が割れて泣いていると、通りかかった若い娘さんが針と黒い糸で割れた頭を縫ってくれた。その縫い跡が、今のそら豆の黒いスジとなった。

(紅子 2011-9-27 20:37)


ナレーション常田富士男
出典(表記なし)
DVD情報DVD-BOX第1集(DVD第1巻)
VHS情報VHS-BOX第3集(VHS第28巻)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第23巻-第115話(発刊日:1978年8月15日)/童音社BOX絵本_第56巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/二見書房まんが日本昔ばなし第11巻-第44話(発刊日:2006年6月20日)/講談社テレビ名作えほん第059巻(発刊日:1986年8月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説には地名の明記はない
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「中部地方の昔ばなし」
講談社の300より書籍には地名の明記はない
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※掲載情報は 2011/9/27 20:37 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
10件表示 (全10件)
こんはる  投稿日時 2020/9/22 14:39
ソラ豆は野菜。炭は釜戸。ワラは稲の畑。から出てきた仲間。友達が作れる。旅に出る。蛇の中をのぞいたり。ネズミにさらわれたりなど川へ落ちた時が面白いぜ!
Perenna  投稿日時 2020/6/13 22:43
この昔話は、未来社の「遠江・駿河の民話」にも収録されています。
「そら豆の黒いすじ
むかし、あるところにおばあさんがありました。ある朝のことです。おばあさんは早起きして、そら豆を冷し、やわらかになるのをまって、おかずを煮ようとしました。ざるからお鍋に入れようとしたはずみに、一粒のそら豆が庭の隅のねずみの穴に、ころころと転がりおちました。」という書き出しで始まっています。
アニメでは通りかかった若い娘さんが、針と黒い糸で割れた頭を縫ってくれましたが、民話のほうでは「お針の師匠」となっています。
採集地は浜松市となっています。
浜松在住の方が幼い頃にグリム童話を読んで、その話をそのまま民話の採録者に話したのでしょうか?
るね  投稿日時 2019/9/4 20:04
大好きな話の一つ
最後切ないが ソラマメの生意気な感じがかわいい
ゲスト  投稿日時 2018/8/28 3:26
「ソラ豆を食べろ。」とネズミに、炭と藁が差し出そうとした事が原因で、ソラ豆が炭と藁に怒るんです。
でも三人とも最後可哀想な気がします。
楽しそうな旅だったのに。
ゲスト  投稿日時 2018/5/15 7:45
豆のキャラが独特すぎないか?

ゲスト  投稿日時 2017/8/3 19:41
この話、面白いと思わせて実は悲しい話だな。
枝豆  投稿日時 2017/5/2 6:05
とにかく、笑った…家族皆…大爆笑…
余り大笑いしない、主人が
笑った…

あんなに悪どく、巻き舌で、情緒不安定な豆は、
見たことなく、凄い衝撃
ゲスト  投稿日時 2017/2/14 20:15
最後そら豆が泣いてるのを見て泣いた
ゲスト  投稿日時 2016/12/8 20:03
ねずみに食われそうになったところを助けてくれた炭が藁と川に落ちたのを、なぜ豆は大笑いできるんだ?
ゲスト  投稿日時 2015/2/25 13:21
元はグリム童話らしいのですが、内容がシュールで好きです。息子もお気に入りです。
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