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No.0160
かくれさとのふしぎ
かくれ里のふしぎ

放送回:0099-A  放送日:1977年09月03日(昭和52年09月03日)
演出:矢沢則夫  文芸:沖島勲  美術:内田好之  作画:矢沢則夫
岩手県 ) 10081hit
あらすじ

むかし、和賀国(岩手県和賀郡)の赤沢山では黄金(こがね)が出ると言われており、ここに二人の男がこの話を聞いて山に入って黄金を探していた。一人は年配で、もう一人は若い男であった。

ある日、若い男は急に腹が痛くなったので、山に建てた小屋の中で休むことにした。午後になると具合もスッカリ良くなったので、起き上がって茶など飲んでいると、誰かが小屋の戸を叩く。若者が出てみると、そこには見たことのない若い女が立っていた。娘は小屋の中で夕暮れまで若者と楽しく語り合って、明日もまた来ると言って去って行った。

若者は次の日も、具合が悪いから仕事に出られないと年配の男に言い、小屋の中で娘を待つことにした。この日、娘は酒や肴、お菓子などをたくさん持ってやって来た。二人は酒を酌み交わしながら楽しく過ごしていたが、道具を忘れて小屋に取りに戻った年配の男に見つかってしまう。年配の男は「これは一体どういうことだ?」と二人に問いただすが、娘は年配の男にも酒をすすめ、男をなだめる。

そして娘は言う。自分は黄金のありかを知っており、それを教えてもよいが、それには自分の願いを聞いてほしいのだと。娘が言うには、娘には30になる独り身の伯母がいるので、自分は若者と結婚し、年配の男には叔母と結婚してここで一緒に暮らして欲しいと言うものだった。年配の男は里に女房と子供を残してきたのだが、黄金欲しさのため、この話を受けることにした。

次の日、娘とこの子の伯母に連れられて山の中を歩いていくと、そこにはとても山の奥とは思えない立派な屋敷が建っていた。そこで4人は夢のような日々を過ごすが、そのうち年配の男は里に残した女房と子供のことが恋しくたまらなくなった。そこで年配の男は言った。自分は里に女房と子供がいるので、女房と子供が困らないように黄金を与えてから山に戻って来ると。すると伯母は沢を指差し、沢を下った先にホウ(朴)の木があり、黄金はホウの木の根元に埋まっていると言う。

それを聞いて、若者と年配の男は早速黄金を掘りに向かった。二人がホウの木の根元を掘ると、伯母の言ったとおりたくさんの黄金が出てきた。二人は黄金を背負い、大喜びで山を下った。ところが山を下っている途中、年配の男はもう山には戻ってこないと言うのだった。年配の男が言うには、あの二人の女は魔性の女で、もし山に戻って来たら、今度こそ食われてしまうだろうということだ。若者はこれを聞いて、それならば自分も山には帰らないと言った。その瞬間二人が背負った黄金の袋が軽くなった。

不審に思い二人が袋を開けてみると、なんと袋の中の黄金はただの土くれに変わっていた。二人は大慌てでホウの木の根元まで戻ってみるが、そこにはもう黄金は無かった。そして、山の中を探しても二人が過ごした屋敷もなければ、女の姿も見当たらなかったという。

(投稿者: やっさん 投稿日時 2011-5-29 15:49 )


ナレーション市原悦子
出典辺見じゅん(角川書店刊)より
出典詳細乱世に生きる(日本の民話08),辺見じゅん=清水真弓,角川書店,1973年2年10日,原題「かくれ里のふしぎ」,伝承地「岩手県」
場所について岩手県の赤沢山
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地図:岩手県の赤沢山
追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第28巻-第137話(発刊日:1979年1月30日)/国際情報社BOX絵本パート1-第009巻(発刊日:1980年かも)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説には地名の明記はない
国際情報社の絵本より平家の落人たちが、ひっそりと暮らしていた山里などは、さしづめ、”かくれ里”の典型的なものなのでしょう。山国といわれる日本には、このような場所が、単に、想像上のものだけでなく、現実に存在していたのです。この話は、だれも足をふみ入れたことのない山奥に、黄金をさがしにやってきた男二人が、美人のおばと、めいが黄金のありかを知っているということで、一緒に暮らすことになります。しかし、いったん金を手に入れると、女のことより自分のこと。その結末は、黄金が、ただの土くれになっていたという話です。若者と、年とった男、それぞれに思わくがあり、昔話の類型にバラエティをもたせた話になっています。(地名の明記なし)
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※掲載情報は 2011/5/29 19:41 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2016/2/27 19:39
両方独身の男を捕まえられればよかったのに
ゲスト  投稿日時 2015/9/4 15:54
「美人のおばとめい」少し不憫に思いました。
男たちは自分勝手にあっさり捨ててしまうのですから。
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