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No.1470
うみひことやまひこ
海彦と山彦
高ヒット
放送回:正月特番  放送日:1995年01月02日(平成07年01月02日)
演出:小林治  文芸:(表記なし)  美術:千葉秀雄  作画:市来剛
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あらすじ

昔々の大昔、海で魚などをとってくらす兄の海彦と、山で獣をとってくらす弟の山彦という兄弟がおりました。ある日、どうしたことか弟の山彦が浜辺でしょんぼりとしています。

見かねた潮の神は声をかけました。すると山彦は、自分の金の弓矢と交換した兄の金の釣り針をなくしてしまい、兄を怒らせてしまったという。かわいそうに思った潮の神は、竹で編んだ小舟を用意し、海の宮殿へ導いた。宮殿の門のそばにある古井戸の桂の木に登って娘を待つように言うと、言われたとおりに娘が現れました。

話を聞いた娘は、海の神様の姫だったのです。姫は潮の神の導きとして山彦と結婚したいと告げ、無くした金の釣り針を探してあげることにしました。すると、鯛が喉に釣り針が刺さってしばらく宮殿に来ていないことがわかりました。鯛の口の中に入ってみると、そこにはまさしく海彦の金の釣り針が。

釣り針を取り戻した山彦でしたが、兄がまだ怒っているだろうと思い返すのを躊躇していると、海の神様と姫が「潮満玉(しおみつたま)」と「潮乾玉(しおかるたま)」という満潮と干潮を操作できる宝玉を渡して、兄がまだ怒っているようなら満潮にして溺れさせ、干潮にして助ける方法を繰り返して懲らしめてやりな さいと言いました。

山彦は宝玉を受け取ると、サメの背中に乗って兄のいる浜辺へと帰りました。金の釣り針を返したものの海彦の怒りは収まらず許してくれませんでした。そこで、山彦は宝玉を使って兄を懲らしめました。※(以下画像切れ)

(投稿者: もみじ  投稿日時 2013-2-5 13:57)


ナレーション市原悦子
出典(表記なし)
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追加情報
このお話の評価9.2500 9.25 (投票数 4) ⇒投票する
※掲載情報は 2013/2/5 15:54 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
7件表示 (全7件)
ゲスト  投稿日時 2015/9/30 0:14
元ネタの神話では、道具を交換しようと言い出したのは海幸彦(兄)
釣り針をなくしたあと、山幸彦はちゃんと詫びた上代わりにと自分の剣を潰して千の釣り針を作るも、兄は許さず
そしてため息ついてたら~……

なので神話的には普通に兄貴が悪い。無くしたのはどうしようもない不可抗力だったし
まあ海幸の元ネタの薩摩の隼人側からすれば、も少し違う言い分があるんだろうけどね
さてな?  投稿日時 2015/8/25 21:08
山彦(山幸彦)は、三男
次男は、どうした?
な、神話

さてなさてなの、物語
はて、この話の悪人は海彦(海幸彦)か山彦(山幸彦)か?

人のものを欲しがる弟、そして貸す兄
借りた物を無くす弟
さてなさてな
一体誰が悪いのやら‼
陸登  投稿日時 2014/3/28 9:44
ギャグ漫画みたいでおもしろかったです。
日子穂穂手見命  投稿日時 2014/1/6 4:18
玉依姫命について調べているうち、このサイトにたどりつきました。

もみじさんの仰る通り「豊玉姫が浜に作った小屋で子供を産む時に覗かないでくれと言ったのに、山彦は覗いてしまって豊玉姫の真の姿を目撃してしまい」ました。

豊玉姫の真の姿とは、実は大きなワニ(サメ?)だったのです。

それを見た山彦は驚きのあまり逃げ出します。

豊玉姫も見られたことを恥ずかしく思い、産み落とした御子の世話を妹の玉依姫に託して海の宮殿へ帰ってしまわれました。

御子の鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)を陰日向となって育てた玉依姫は、なんとその鵜葺草葺不合命と結婚!

鵜葺草葺不合命と玉依姫の間には四柱の御子が生まれます。

その末弟、神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)こそ初代天皇、神武帝でした。

ちなみに豊玉姫は海の宮殿に戻った当初こそ山彦を怨んでいましたが、次第に恋い慕う気持ちのほうが勝ります。

そこで山彦を慕う歌を詠み、玉依姫に託して届けてもらいました。

すると山彦からも豊玉姫のことを忘れられない旨の返歌が。

山彦と豊玉姫が再び一緒に暮らすことはありませんでしたが、互いのことを恋い慕ったまま生涯を終えられたのではないでしょうか。
もみじ  投稿日時 2013/2/5 13:57 | 最終変更
動画を発見し、見ましたが、かなりギャグテイストで作られているお話でした。
しかし、残念ながらあと1分数秒のところで動画が切れていて結末は確認できませんでした。

結末的には海彦は謝罪をして、山彦は姫と仲良く暮らしたのかな?と思うのですが、神話が元となると、なんとも言えませんね…。

ギャグっぽいとはいえ、神話を元にしたお話でちゃんと筋は踏んで作られています。
マルコさんが書いてくださっているのを、よく読んだ上で動画をみると
さらに面白いと感じるでしょう(・∀・)
最後まで見れなくて残念です(´・ω・`)、

なお、宝玉の名前は動画を聞いた通りに書いてます。字は当て字です。

神話としては、確か兄を懲らしめたあとは、山彦と豊玉姫は夫婦で仲良く暮らす予定だったのですが、豊玉姫が浜に作った小屋で子供を産む時に覗かないでくれと言ったのに、山彦は覗いてしまって豊玉姫の真の姿を目撃してしまい、それがもとで離婚?となったように記憶しています。
マルコ  投稿日時 2013/2/2 9:12
火が照り輝く時に生まれたホデリノミコトは海で漁をして暮らしていたので「海幸彦(うみさちひこ)」と呼ばれるようになりました。火が弱まったきた時に生まれた弟のホオリノミコトは山で狩りをして暮らしていたので「山幸彦(やまさちひこ)」呼ばれました。
 ある日のこと,弟のホオリノミコトは兄のホデリノミコトには互いに釣り竿と弓矢を取り替えてみようと提案しました。そして,兄は山へ,弟は海へ出かけました。しかし,二人とも獲物をとることはできませんでした。そこで兄は弟に「やはり本来持つべき物を持って,本来の場所へ出かけないと何も得られないから,道具を返すことにしよう。」と言いました。ところが,弟は魚がとれないばかりか,兄の大切な金の釣り針を海でなくしてしまっていたのです。それを聞いた兄は激怒してしまい,とにかく返せと責めてきました。そこで,弟は自分の剣(十拳剣:とつかのつるぎと言われる剣)をこわして500本の釣り針を作り,それを持って行って償おうとしましたが,「あの釣り針が欲しい!!こんなものはいらん!!」と言って許してはくれませんでした。次に1000本作って持って行っても「元の針でなければだめだ。」と言われて困ってしまいました。

 どんなに探しても元の針を見つけることはできません。困り果てて泣きながら海岸にたたずんでいると,潮路の神で塩椎神(シオツチノカミ)という老人と出会いました。山幸彦がわけを話すと,老人は竹で編んだ籠(かご)を作って小舟としました。そして,「この船に乗って海の国へ行きなさい。」と言いました。「私が小舟を押し流したらそのまま進みなさい。そのうちよい潮にぶつかるので,その流れに乗れば魚の鱗(うろこ)のように並ぶ宮が見えてきます。そこは綿津見の神(ワタツミノカミ:海神)の宮殿ですから,門まで行ったら,傍(かたわ)らにある泉のほとりの桂(かつら)の木がありますから,その木の上で待っていなさい。ワタツミノカミの娘があなたを見つけて取りはからってくれるでしょう。」ホオリノミコトはその老人に言われるまま海に出ていきました。
 海神の国に着くと,ホオリノミコトは海神の家の前にある大きな木の上に登りました。そこへ,海神の娘,豊玉比売(トヨタマヒメ)の侍女がやってきて,木の上のホオリノミコトを見つけました。ミコトが「水がほしい。」と言うと,侍女は持っていた器に水を入れて差し出したのですが,ミコトはそれを飲むことなく,首にかけていた玉をとり,口に含んでから器の中に吐き出しました。すると,この玉は器にくっついたままとれなくなり,侍女はこれをトヨタマヒメに差し出しました。その玉を見たトヨタマヒメは門の外に誰かいるのかと尋ねると,侍女はありのままを報告しました。トヨタマヒメは自分の目で確かめようと門の外へ出ると,素晴らしい容姿のホオリノミコトに一目惚(ひとめぼ)れしてしまいました。宮殿に戻ったトヨタマヒメはそのことを父のワタツミノカミに報告しました。ワタツミノカミはホオリノミコトが神の子とわかり,宮殿に招き入れました。そして,アシカの皮と絹で出来た敷物を何枚も重ねて座を作り,そこにホオリノミコトを座らせると,たくさんのごちそうやきれいな踊りで歓待しました。しばらくして,ホオリノミコトはトヨタマヒメと結婚し,海の神の家で暮らしました。

それから3年の月日が経ちました。ホオリノミコトは時々ため息をついていました。トヨタマヒメがそれを見て尋ねました。「もしかして,あなたは家に帰りたいのではありませんか。」ホオリノミコトは自分の気持ちを語りました。トヨタマヒメは父にホオリノミコトの思いを話しました。ヒメから話を聞いたワタツミノカミは「なくしたお兄さんの針を見つけてあげましょう。」と言って海の中の全部の魚を集めることにしました。すると,「鯛が『口が痛い』と言ってここに来ていません。」と魚たちが言いました。そこで鯛をよんでのどの奥を見てみると,釣り針が引っかかっていました。ワタツミノカミはこれを取り出し,清めてホオリノミコトに渡しました。その時,「この釣り針をお兄さんに返す時,『この釣り針は,おぼ針,すす針,貧針,うる針』と唱えながら返しなさい。そして,後ろ手に渡すのです。もし,お兄さんが高いところに田を作ったら,あなたは低いところに,もしお兄さんが低いところに作ったなら,あなたは高いところに田を作りなさい。水をつかさどっているのは私ですから,お兄さんは3年は貧しくなりましょう。もしそのことでお兄さんがあなたを恨んで攻めてきたら,この塩盈玉(しおみつたま)でおぼれさせ,もし『許してほしい』と言ってきたら今度は塩乾玉(しおふるたま)を出して助けてあげなさい。お兄さんを懲(こ)らしめるのです。」と言って2つの玉を渡しました。帰る時,ホオリノミコトは一番早いサメに乗って1日で元の海岸にたどり着きました。サメに礼としてひも付きの小刀を首にかけてやりました。

ホオリノミコトは兄に釣り針を返す時,ワタツミノカミに言われたとおりにしました。すると,兄はだんだん貧しくなり,そのことで弟を恨むようになりました。そして,とうとう弟に攻め込みました。弟は2つの玉で兄を繰り返し苦しめました。すると,降参した兄は弟に謝りました。兄は弟に「これから先はあなたの警護の役を勤めましょう。」と誓いました。これ故,兄のホデリノミコトを先祖とする隼人族は今は朝廷の守護をしているのです。

<マルコの持っている「日本の神話」という本より引用>
マニアック  投稿日時 2011/10/18 21:06
小林作品、久々にして最後の作品!しかし、下唇おじさんと大目玉の男は登場せず。
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