ある池に、一匹の亀が住んでいた。亀は、池の上空を飛んでいく鳥たちをいつもうらやましそうに眺めていた。
ある時、一羽の雁が池に羽休めのために降りてくる。それを見た亀は、雁に自分も空を飛びたいと頼み込み、その背中に乗って念願の大空へと飛び立つ。しかし、しばらくすると銃声が聞こえ、弾丸が飛んできた。そして亀は雁の背中から振り落とされてしまう。
狙われた雁は何とか狩人から逃げおおせ、振り落とされた亀は甲羅にひびが入ってしまったものの無事であった。それから亀は空を飛べるようになりたいとは思わなくなったが、それからもちょくちょくあの時の雁の背に乗っては空を飛びまわっているという。
(投稿者: kkakutyou 投稿日時 2012-6-1 23:36)
ナレーション | 市原悦子 |
出典 | 埼玉県 |
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